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温暖地での高断熱高気密住宅 新住協の総会に参加してきました!

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和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。レポートが遅くなってしまいましたが、先日『新住協』の総会に参加してきました。『新住協』とは北海道発信の高気密高断熱の技術者集団です。その総会は年に一度行われ毎年300名ほどのプロが集まり2日間かけそれまで実施してきた事の検証や今年度のテーマなどが議論されます。今回の総会で理事になられた『ダイシンビルド』の清水社長に一度はあの空気感を味わないと勧められて参加でしたが、予想以上の熱気に圧倒されました。そこで交わされた議論が。

省令準耐火仕様を盛り込んだ工法の合理化

新住協では断熱材はグラスウールが定番です。グラスウールはきちんと施工しないと壁体内結露などの問題があり、その辺りをネガティブにうたう記事などもありますが、きちんとした知識できちんと施工するとコストパフォーマンスの高い断熱材です。この辺りのノウハウは新住協には豊富で私も大変助かってます!そこでグラスウールを使っているのだから、その不燃性を活かして『省令準耐火仕様となる工法を確立して行こうというものでした。正しく一石二鳥です。

2×10材と使ったタルキの水平耐力認定

屋根断熱を行う場合、2×10材(38㎜×235㎜)をタルキとして使い、その235㎜の高さを活かしてグラスウールを210㎜充填するのも新住協の定番的な工法です。しかし、同じ様に2×10材を使う2×4工法では火打ち梁を設けなくて良いなど、その屋根剛性(地震や台風に対して対抗する力)をきちんと評価しているのに、軸組み工法ではそれを十分に認められてない事から、全国的に活動されている構造家で会員のM′s構造設計佐藤さんを中心に認めてもらうようにしていくとの事。これは心強い。

Qpexのバージョンアップ

私たちが住宅の燃費計算に使う熱損失解析ソフトQpexもバージョンアップにより住まい手に高気密高断熱と暮らしや光熱費がリンクした分かりやすいものなっていきそうです。私たちも使って楽しそう(笑)

建築家と高気密高断熱住宅の融合

事例報告ではダイシンビルドの清水社長が建築家堀部安嗣さんとがとりくまれた住宅、里山博ヴァンガードハウスが発表され、性能一辺倒ではなく、建物の美しい佇まいや生活に寄り添った使い勝手と、高気密高断熱住宅の融合の可能性がしめされました。実際に建物を拝見しましたが、写真ではなくその場に身を置かないとあの佇まいは分からないです(笑)

1日目のまとめ

とまぁ、住まい手にとっては非常にマニアックな話ばかりです(笑)しかし大切なのは専門家が集まって知恵をしぼってより住まい手が夏も冬も過ごしやすい家に住まいできるようにと議論している事です。きちんと吸収して私たちの住宅にも活かしていかないと!

温暖地横浜での高気密高断熱住宅

2日目はいくつかコースがある中、横浜の温暖地に立てれた住まいを拝見する事に。鈴木アトリエさんあすなろ建築工房さんの建物です。

鈴木アトリエさん

片づけの解剖図鑑

鈴木アトリエの鈴木さんは著書『片づけの解剖図鑑』が8万部を超えるベストセラー。かく言う私も著書を何度も読み直しプランニングの収納計画の参考にさせて頂いてだけにその住宅を拝見出来るとはラッキーです!建物がぎゅうぎゅうの都会での住宅ですが、気持ちの良い場所を随所に設えたり、太陽を上手くとりこんだりする事で、住まい手が豊かな暮らしをしているのがよく伝わりました。後は忘れてはならないのが、細やかに考えられた収納計画がそれに一役買っている事。モノがあふれない、住まい手の生活に寄り添って初めて出来る事なんでしょうね。

見学させて頂いたお家 横浜下町の家 戸部S邸

あすなろ建築工房さん

六ツ川の家

あすなろ建築工房さんは設計事務所顔負けの設計をされる工務店さん。その代表者でもある関尾さんの自邸六ツ川の家を見学です。建築知識ビルダーズなどでもすで取り上げられており、私の頭のなかには平面図が入っている状態での見学(笑)2階の断面構成が気になっていたのですが、上手く高さを変えながら繋がり会うワンルームの空間が心地よかったです。高すぎず低すぎずの設計の妙を拝見出来ました。こちらの建物は昼の情報番組ヒルナンデスでも取り上げられてます。うちの奥さんは建築に関しては専門家ではないのですが、自宅に帰ってくるなりヒルナンデスのお家はどうだった?って聞いてきました(笑)それが物語る様に楽しい暮らしが出来るような仕掛けが随所にあり、専門家である私も仕事を忘れて!?ワクワクしながらの見学出来ました。関尾さんありがとうございました!

六ツ川の家

総会の感想

今回総会に参加してみて、もちろん高断熱高気密の建物には必要な要素ですがそれで充分ではなく、それを下地にさらに楽しい暮らしが出来るお家への進化が大切だと言う事が再確認出来ました。住宅は暮らしを受け取る器、暮らしが、楽しい暮らしが出来て初めて住宅なのです。新住協の総会はもっとゴリゴリの技術的なものばかりかと勝手に思っていたのですが、そうではなく構造家の方がいらっしゃったり、意匠系の設計事務所さんや高い設計力を持った工務店さんがいたりと、その会員の層の厚みを知る事が出来ました。年の近い方もたくさんいて色々と相談出来そうです!会員の一員として恥ずかしくない建物を、住まい手が楽しく快適に暮らせる器を。まだまだ学ぶ事はたくさんあります。そういう私にとって道しるべとなる会と縁が持てて幸運だなぁと噛みしめながらなたら帰路につきました。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

 

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