「モデルハウスじゃないから、正直な話ができるんです」と谷中さんは言う。今週末、田辺市上秋津の自宅を見学会として開放する。ただし、一度に入れるのは1組だけ。完全予約制、完全無料だ。

木の家の魅力は、完成した瞬間より、住み続けた後にわかる。無垢材の床は素足で歩くほどに艶を増す。塗り壁は年月とともに深みを帯びる。7年で、この家はどう変わったか——それを体で確かめてほしいというのが、谷中さんの思いだ。

「完成見学会では伝わらない。
住んでからの家を、見せたい。」

見学会では、家の中を自由に歩き回れる。光の入り方、温度感、素材の手ざわり。写真では伝わらないことが、実際の空間には詰まっている。

内観
▲ リビング。無垢材の床は7年の生活でさらに艶が増している。

「子どもが小さいうちに家を建てておけばよかった、とおっしゃる方が多い。でも逆に、建て替えやリフォームを検討中のご夫婦が、木の家に出会ってやり直してくださることもある。どちらの方にも、まず体で感じてほしいんです」と谷中さんは話す。

土地や予算の話、家づくりの順番についての相談も、この場でできる。かしこまった商談の場ではなく、「友人の家に遊びに来る感覚で」というのが谷中さんのスタイルだ。