山から木はやってくる きちんと育ててきちんと評価できる地元材 山編 架線集材みてきました
和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。先日地元和歌山県田辺市で行われた『木造住宅強化合宿』に参加してきました!これは普段、木材やプレカットでお世話になっている㈱山長商店さんとその関連会社㈱モックさんと建築雑誌 建築知識ビルダーズさんが主催によるものです。講師陣は住宅デザイン学校でお世話になっている伊礼智さん、田辺市立新庄中学校の木造校舎を新築の際に構造計算をされた山田憲明さんがつとめて下さいました。地元でこんな豪華なセミナーが行われるなんて!迷わずお申込みしました(笑)ハイライトはいくつかありましたが、その中でも今回は『架線集材』を取り上げたいと思います。
架線集材
集材とは山で伐採された木材(丸太)を林道近くまで集めてくる作業です。大きく分けて車による車両集材と架線による架線集材があります。紀州の山々は急傾斜地が多く林道の開設が難しところが多いので『架線集材』によるものがメインです。『架線集材』とは空中に架線(ワイヤー)を張りそれを使って集材する方法です。知識と技術のいる方法で他の地域ではそれが失われてしまっているところもあるそうです。幸い紀州では祖父から父、そして息子へと連綿と受け継がれているとの事。先人達の知恵とそれを受け継いで下さっている方々がおられる事は私たち工務店にとって心強いことです!
実は今まで山長商店さんの山に伺った事は何度かあるのですが、天候が優れず『架線集材』を拝見する事が出来ずにいました。今回は見事な晴天、念願かなっての『架線集材』がこちら↓
ブロッコリーの様なものが宙に浮かんでいるように見えますが、マジックでもなんでもなく、25m~30mもある木材(丸太)を架線(ワイヤー)によって集材している模様です。手前の方が持ってらっしゃるリモコンで操作して遥か奥の山林からの集材を行っています。切り開かれた現場も圧巻です。こちらはすでに丸2年かけてる現場との事!
集められた木材はその場で専用の機械を用いて玉切りされていきます。玉切りとは枝を払い、木材の寸法を計測して使い方に適した長さに輪切りする事です。それを1台の機械によって行っていきます。モエます(笑) 動画撮っておけば良かったと死ぬほど後悔(涙)
作業を中断して頂いて機械部をじっくり観察。う~んやはりモエます。
こちらの現場の責任者 親方は私の地元の方、普段お祭りなどでもお世話になってる方です。お仕事は前々から伺っていましたが、目の当たりにさせて頂いて興奮です。木材を通じて地元の人と繋がっている、なんだか嬉しい気持ちでにやついてしまします。
私が今回みせて頂いたものは一般の方も参加できます。ご自分のお家の木材のルーツをしれますし、お薦めです。当たり前の事ですが、木は山からやってきます。ですがこれ、分かっていても体感しないと身にしみないような気がしました。
今この現場で伐採している木材は60年生のもの。60年前というとおじいちゃん、おばあちゃんのころです。そんな長い間、山を守ってくれたお陰で今日私たちは木を使ったお家を建てさせて頂く事が出来るのです!感謝しかありません。
こちらはその前日に行われた懇親会での一コマ。普段地元の会合などでお邪魔しているお店で伊礼さんと飲めるとは、ちょっと前の私では想像だに出来ない事です。ビール瓶を片手に写っているのは群馬のほしかわ工務店の干川さん、住宅デザイン学校関連で以前から交流させて頂いてます。熱い漢(おとこ)です。色々と語り、学ばせて頂きました。伊礼さんの周りには住宅を真剣に考える方々が集まって来て、みんないい方で、いつも刺激的です!
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
後編はこちら
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