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無垢フローリングのデメリットを知って選ぶ。だからこそ「無垢」が正解になる理由

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無垢フローリングに憧れつつも、「傷つきやすそう」「お手入れが大変そう」と感じていませんか?
見た目は素敵だけど、実際の生活ではどうなのか…そんな不安を抱えるのは当然のことです。

でも、ちょっと待ってください。私たちは長年、木の家のを手がけ、多くのご家族に無垢フローリングの魅力を届けてきました。

そんな私たちが伝えたいのは、 “無垢材との上手な付き合い方”。

実際に使っている方々からは、「選んでよかった!」とのお声を頂いてます。

この記事では、無垢フローリングの 気になるデメリットとその対処法、そしてそれを上回る魅力 を、住まいのプロの視点で詳しく解説しています。

読むことで、無垢材と上手に付き合う方法がわかり、
「選んでよかった」と思える住まいづくりがぐっと身近になります。

結論から言えば、無垢フローリングはデメリットを理解しさえすれば、
暮らしを豊かに変えてくれる唯一無二の床材です。あなたの理想の住まいにも、きっとぴったり合うはずです。

この記事で得られる5つの答え

無垢フローリングの弱点は「理解」と「工夫」でカバーできる
傷つきやすさや湿度による動きはあるものの、正しい知識とメンテナンス方法を知っていれば安心して使い続けられる。

日常のお手入れは「掃除」が基本
水を避け、掃除機や乾いたクロスを使うことで、無垢材の美しさを長く保てる。

無垢材は「育てる」素材
小さな傷や経年変化も味わいとして楽しめるため、完璧を求めすぎず素材の変化と向き合うことで暮らしに深みが生まれる。

素材の良さは「見た目以上」に心地よさを与えてくれる
天然木の温もりや柔らかな感触が、日常生活に安心感と快適さをもたらす。

無垢フローリングは「コスト以上の価値」を生む
初期費用は高めでも、補修のしやすさや長寿命、時間と共に増す風合いにより、長い目で見て満足度の高い選択となる。

1. 無垢フローリングのデメリットとは?

1-1 傷つきやすさと凹みのリスク

無垢フローリングは、自然素材ならではの温かみや美しさが魅力ですが、その反面、傷や凹みがつきやすいという特徴もあります。椅子を引いたり、物を落としたりといった日常の動作の中でも、少しの衝撃で跡が残ることがあります。

この性質は、特に小さなお子様やペットがいる家庭にとっては気になるポイントかもしれません。おもちゃを投げたり、ペットの爪が当たることで、どうしても細かな傷が増えていきます。しかしこれは「素材が柔らかい=衝撃を吸収しやすい」という面でもあり、体への優しさにもつながっています。

傷つきやすさはありますが、実はそれを魅力と捉える人も少なくありません。無垢材は傷が「味」や「経年の風合い」として残り、年月とともにその空間に個性を加えていきます。天然木ならではの「育つ床」としての考え方を持つことで、傷を前向きに受け止めることも可能です。

深い傷や凹みができた場合でも、無垢フローリングは補修がしやすいという特性があります。サンドペーパーで表面を軽く削るだけでなく、蒸しタオルとアイロンを使ってへこみを「膨らませる」ことで、凹みを目立たなくすることも可能です。これにより、DIYでも簡単に補修できる点が無垢材の大きな魅力です。

傷や凹みに敏感な方には、ラグや家具の脚にフェルトを貼るなどの対策も有効です。こうしたちょっとした工夫を施すことで、無垢フローリングの美しさを長く保ちつつ、安心して暮らすことができます。天然素材ならではの特性を理解し、それに合わせた使い方を心がけることが大切です。

1-2 湿度による膨張・収縮

無垢フローリングの大きな特徴の一つが、湿度の影響を受けやすいという点です。天然木は呼吸する素材であり、空気中の水分を吸ったり吐いたりする性質があります。このため、季節によって木が膨張したり、収縮したりすることがあります。

梅雨時期など湿度の高い時期には、木が水分を吸収して膨張し、床板同士が押し合って盛り上がる「突き上げ」が起こる場合もあります。反対に、冬場など乾燥した季節には、木が縮んで床板の間にすき間ができることもあります。

これらの動きは無垢材の自然な反応であり、完全に防ぐことは難しいですが、設計段階で適切なすき間を確保したり、含水率を管理した材を使うことで、ある程度抑えることができます。また、フローリングの貼り方や施工方法によっても動きに差が出ます。

暖房器具による急激な乾燥や、窓の結露による水濡れも木の膨張・収縮を助長する原因になります。そのため、室内の湿度管理はとても重要です。加湿器や除湿機を活用し、快適な湿度(40〜60%程度)を保つことが、無垢フローリングの安定にもつながります。

木が生きている証とも言えるこの性質は、一見デメリットのように感じられるかもしれません。しかし、その変化を「四季に呼応する素材の表情」として楽しむ方も多くいます。自然と共に暮らす感覚を味わえるのは、無垢材ならではの魅力です。

1-3 メンテナンスの手間

無垢フローリングを選ぶ際に、多くの方が気になるのが「日々のメンテナンスの手間」です。自然素材である無垢材は、化学的なコーティングが施された床材に比べて、手入れを怠ると汚れや水分の染み込みが起きやすくなります。特に水回りや玄関など、汚れやすい場所では注意が必要です。

日常的な掃除としては、掃除機をかけるだけでも十分に効果があります。ほこりやゴミをそのままにせず、こまめに取り除くことで、無垢材の表面を清潔に保つことができます。濡れたまま放置することは避け、必要に応じて固く絞った布で拭き、乾燥させることが大切です。

無垢材の表面保護には、ワックス仕上げやオイル仕上げといった方法があります。これらは定期的な塗布によって木に潤いと保護を与える役割があり、風合いを保ちながら経年変化を楽しむためには欠かせないメンテナンスです。お肌に保湿クリームを塗って上がるようなイメージです。

生活環境によって汚れ方は異なりますが、食べこぼしや飲み物のこぼれなどによるシミを防ぐためには、こまめな拭き取りが欠かせません。ちょっとした意識と習慣を持つことで、無垢フローリングの美しさを長く楽しむことができます。

このように、無垢フローリングの美しさを維持するためには、手間がかかるのは事実ですが、皆さんのご想像よりは負担が借るかも?!

メンテナンスは「家との関係を深める時間」とも言えます。メンテナンスを通じて、住まいに対する愛着が深まり、年月を重ねるごとに家がより特別な存在になっていくという魅力もあるのです。

1-4 初期費用の高さ

無垢フローリングを選ぶ際、最初に壁となるのが「初期費用の高さ」です。一般的な合板フローリングと比較すると、無垢材は素材そのものの価格が高く、1平方メートルあたりの単価にも大きな差があります。これは、天然木をそのまま使用しているためであり、加工や乾燥の工程にも手間とコストがかかっているためです。

また、無垢材は施工にも専門的な技術が必要な場合が多く、施工費用も高くなる傾向があります。例えば、材の動きを考慮した貼り方や、湿度管理を前提とした施工など、細かい配慮が求められます。こうした手間を惜しまないことで、長持ちする美しい床が仕上がります。

初期費用の面だけを見ると敬遠されがちですが、無垢フローリングは長期的に見ると「コストパフォーマンスの良い選択」と言えるかもしれません。耐久性が高く、傷んでも補修や再仕上げが可能なため、張り替えの頻度が少なくて済むという利点があります。

さらに、自然素材ならではの風合いや経年による美化は、年月を重ねるごとに価値が増す要素とも言えます。短期間で劣化するのではなく、長く住まう中で味わいを増すという点で、価格以上の満足感を得られるのが無垢フローリングの魅力です。

初期投資は確かに必要ですが、住まいに対する価値観やライフスタイルを見つめ直す良い機会でもあります。「一度の選択で、長く快適に暮らす」という視点で考えると、無垢フローリングは十分に検討に値する素材です。コストではなく、時間と心を豊かにしてくれる価値を見極めたいところです。

1-5 経年変化による色の変化

無垢フローリングのもうひとつの特徴として、「経年変化による色の変化」が挙げられます。設置当初の色合いが、年月の経過とともに徐々に変わっていくのは、天然木ならではの性質です。特に日光が当たる部分とそうでない部分では、色の濃淡がはっきり分かれることがあります。

この変化は木の種類によって異なり、例えばナラやオークは飴色に深まり、サクラやヒノキなどは赤みを帯びていく傾向があります。日焼けや酸化による自然な変化であるため、防ぐことは難しいものの、木の持つ本来の魅力が引き出される過程でもあります。

一方で、色の変化を「ムラ」や「色あせ」と感じる方もいるかもしれません。家具の配置によって隠れていた部分だけが当初の色を保っているなど、均一性を求める方には違和感となる場合があります。しかし、この違いこそが、無垢材が「生きている」ことの証とも言えます。

色の変化を楽しむためには、定期的に家具の配置を変えたり、カーテンで直射日光を調整するなどの工夫が有効です。また、ワックスやオイルの塗布によって、木の表情を落ち着かせたり、色調を整えることも可能です。こうした手間を惜しまないことで、木の味わいを引き出すことができます。

経年による色の変化は、人工的に作られたものでは決して得られない「深み」と「温かみ」を空間にもたらしてくれます。年月と共に変化するその表情は、住まいと共に成長していく楽しさを感じさせてくれる存在です。デメリットではなく「魅力のひとつ」と捉えることで、無垢フローリングとの暮らしがより豊かなものになるでしょう。

2. 無垢フローリングのお手入れ方法

2-1 日常の掃除方法

無垢フローリングを美しく保つためには、日常的な掃除がとても重要です。基本となるのは、床にたまるホコリや細かなゴミをこまめに取り除くことです。放置すると細かなゴミが表面を傷つけてしまい、風合いを損なう原因となります。毎日の掃除習慣が、美しさを長持ちさせる第一歩です。

掃除の方法としては、掃除機の使用が手軽で効果的です。吸引力の強いタイプであれば、隙間に入り込んだ埃までしっかり吸い取ってくれます。ただし、回転ブラシなど硬い素材が床に直接当たらないように気をつけると良いでしょう。傷のリスクを減らすため、ソフトタイプのヘッドを使うのもおすすめです。

たまには乾いたモップやマイクロファイバークロスでの乾拭きも取り入れてみましょう。表面のホコリや皮脂汚れを優しく取り除けるだけでなく、木の質感を確かめるよい機会にもなります。無垢材の持つ質感は、手で触れて初めて感じられる魅力があります。

水拭きは基本的に避けるべきですが、どうしても必要な場合は、固く絞った雑巾を使いましょう。拭いたあとは必ず乾いた布で水分を取り除き、風通しの良い状態に保つことが大切です。水分は無垢材にとって大敵であり、反りや変色の原因になることがあります。

最も大切なのは、「汚れをためない」ことです。少しの手間を惜しまず、日々の生活の中で丁寧に扱うことで、無垢フローリングは何年、何十年と美しく暮らしに寄り添ってくれます。無垢材は使うほどに味わいが増していく素材です。その風合いを楽しむためにも、日常の掃除を大切にしたいものです。

2-2 傷や汚れの対処法

無垢フローリングは、自然素材ならではの柔らかさがあるため、日常生活の中でどうしても傷や汚れがついてしまうことがあります。そうした際に「すぐに張り替えなければ」と考える必要はありません。無垢材には、簡単な方法で美しさを取り戻せる補修の柔軟性があります。

軽い擦り傷であれば、サンドペーパーで優しく表面を磨くことで目立たなくなります。木目に沿って磨くのがポイントで、最後にワックスやオイルを塗り直すと、周囲と違和感のない自然な仕上がりになります。このように、自分の手で直せることも無垢材の魅力です。

凹みに関しては、蒸しタオルとアイロンを使うことで木の繊維が膨らみ、へこみを修復できることがあります。濡れたタオルを傷の上に乗せ、低温のアイロンで押さえるというシンプルな方法ですが、これも無垢材ならではの対応です。ただし、仕上げによっては対応できない場合もあるので注意が必要です。

シミ汚れには、まず中性洗剤を薄めた水で優しく拭き取るのが基本です。それでも落ちない場合は、サンドペーパーで表面を薄く削り、再度仕上げを施すことで改善することができます。食べこぼしや飲み物などのシミは、早めに対応することが重要です。

こうした対処を行うことで、無垢フローリングは「補修しながら長く使える」素材であることが実感できます。小さな傷や汚れを「味」として楽しむのも自然素材ならではの考え方。完璧を求めすぎず、自分らしい風合いを育てることが、無垢フローリングとの心地よい付き合い方です。

2-3 ワックスやオイル仕上げの違いと使い分け

無垢フローリングを美しく保つには、表面仕上げの選択が非常に重要です。中でも多く使われているのが、ワックス仕上げとオイル仕上げです。どちらも木材の質感を活かす仕上げですが、その性質やメンテナンスの方法に違いがあります。用途や好みに応じて選ぶことで、より快適な床環境が得られます。

ワックス仕上げは、表面に膜を作って汚れを防ぐタイプです。やや光沢があり、サラッとした足触りが特徴で、掃除のしやすさにも優れています。定期的な塗り直しは必要ですが、その都度リフレッシュされた美しさが楽しめます。比較的簡単に塗布できるため、DIYでも扱いやすいのが利点です。

一方のオイル仕上げは、木の内部に浸透して保護するタイプで、木材本来の質感や風合いをダイレクトに感じられるのが魅力です。見た目にも落ち着いた印象を与え、経年変化をより自然に味わうことができます。ただし、浸透型ゆえに水や汚れの影響を受けやすく、日常のこまめな手入れが必要です。

どちらを選ぶかは、暮らし方や好みによって異なります。光沢感や掃除のしやすさを重視するならワックス仕上げ、木の自然な質感や経年変化を楽しみたいならオイル仕上げが向いています。どちらにもメリットがあるため、自分が大切にしたい価値観を軸に選ぶのが良いでしょう。

どちらの仕上げにも共通して言えるのは、「手をかけるほどに美しくなる」という点です。無垢フローリングは、放置すれば劣化が進みますが、定期的にメンテナンスすることで、年々魅力を増していきます。自分の暮らしに合った仕上げを見つけ、丁寧に付き合っていくことで、無垢材の魅力を最大限に引き出すことができるでしょう。

2-4 季節の変化に合わせた無垢床の管理術

無垢フローリングは天然木であるがゆえに、四季による湿度や気温の変化に敏感に反応します。そのため、季節ごとの特性を理解し、それに応じた管理を行うことで、美しい状態を保つことができます。年間を通して安定した室内環境を保つことが、無垢材と快適に暮らす第一歩です。

春から梅雨にかけての湿度が高い時期は、木が膨張しやすくなります。無垢フローリングが持ち上がる「突き上げ」や、床板の間の目地が目立たなくなることもあります。この時期は、除湿機の使用や湿度計での確認を意識し、室内の湿度を50~60%程度に保つよう心がけましょう。

夏の蒸し暑い時期には、室内の湿気が高まりやすく、無垢フローリングに悪影響を及ぼすことがあります。エアコンの除湿機能や除湿機を活用し、湿度が過剰にならないよう注意することが大切です。床材が湿気を吸いすぎないようにすることで、反りやカビのリスクを軽減できます。

秋から冬にかけての乾燥した季節には、無垢材が収縮し、床板同士にすき間ができることがあります。特に暖房の使用によって急激に室内が乾燥すると、反りや割れの原因になることも。加湿器を活用し、室内湿度を40〜50%程度に保つことが重要です。

季節の変化に応じた管理を行うことは、無垢フローリングの寿命を延ばすだけでなく、住まい全体の快適性を高めることにもつながります。無理に完璧を求めるのではなく、素材の変化を「暮らしの表情」として楽しむ心持ちが、自然素材と共に生きる豊かさをもたらしてくれます。

2-5 長く美しさを保つための習慣

無垢フローリングの魅力を長く保つためには、日々のちょっとした心がけが大きな違いを生みます。特別な道具や高価なメンテナンス用品を使わずとも、生活の中に「美しさを保つ習慣」を取り入れることで、無垢材の風合いをずっと楽しむことができます。

まず大切なのは、床に傷や汚れをつけにくい環境づくりです。家具の脚にフェルトを貼る、室内での過度な水分使用を控える、砂ぼこりが入りやすい玄関周りにマットを敷くなど、ほんの少しの配慮で床への負担を減らすことができます。日々の積み重ねが、将来のメンテナンスコストにも影響します。

また、日常の掃除や拭き掃除を「汚れたからする」のではなく、「美しさを維持するために行う」という視点に変えるだけで、暮らしへの意識が変わります。掃除は面倒な作業ではなく、住まいと対話する時間。木の肌触りを確かめながら掃除をすることで、自然と愛着も深まります。

加えて、季節ごとに状態をチェックする習慣も有効です。乾燥によるすき間や湿気による膨張など、早めに気づくことでトラブルを未然に防ぐことができます。年に一度はオイルやワックスの再塗布を行うなど、定期的なメンテナンスのタイミングを自分で把握しておくと安心です。

無垢フローリングは、ただ「使う」だけではなく「育てる」素材です。日々の暮らしの中で小さな気配りを続けることで、時間と共に深みと味わいが増していきます。「住まいを大切にする姿勢」が自然と身につくことも、無垢材の魅力の一つです。美しさを保つ習慣は、同時に暮らしの質を高める習慣でもあるのです。

3.それでも無垢フローリングをすすめる理由

谷中幹工務店施工事例

3-1 自然素材の心地よさ

無垢フローリングが多くの人に選ばれる理由の一つは、その「心地よさ」にあります。天然木ならではの温もりや肌触りは、複合フローリングにはない自然な魅力を感じさせてくれます。素足で歩いたときのやわらかさや、手のひらで触れたときにベタベタとした感触もなく、逆に感じるそのぬくもりは、日々の生活にやさしさと安心感を与えてくれます。

無垢材には適度な柔らかさがあり、歩いたときの衝撃をやわらげてくれる特徴があります。冬に冷えすぎず、夏にべたつきにくいという快適さも感じられ、足元のストレスを軽減してくれます。肌に触れたときの自然な感触が安心感を与えてくれます。

無垢材の魅力は、触覚だけでなく「視覚的な癒し」にもあります。天然木の色合いには落ち着いたトーンが多く、目に優しく心を穏やかにしてくれます。木の風合いや色のグラデーションは、時間帯や照明によっても表情を変え、暮らしに豊かな変化を与えてくれます。

さらに、木目の出方や節の形など、一本一本異なる自然の模様も魅力の一つです。こうした不均一さこそが、空間に個性とあたたかみをもたらします。整いすぎない自然のデザインが、住まいに「人の気配」や「やさしさ」を感じさせてくれるのです。

無垢フローリングはただの床材ではなく、家族の暮らしをやさしく包み込む存在です。自然素材ならではの心地よさが、心身のリラックスにつながり、毎日の暮らしを少しずつ豊かにしてくれます。その感触を知ってしまうと、もう他の床材には戻れないという声も多く聞かれるほどです。

3-2 経年美化という魅力

無垢フローリングは、時間とともに「美しさが増していく」という特性を持っています。一般的な建材の多くは、年月が経つにつれて劣化し、古さを感じさせるものですが、無垢材はその逆。日々の暮らしの中で少しずつ表情を変えながら、深みと味わいを増していくのです。

施工直後の木肌はで明るく、清潔感のある印象を与えてくれます。やがて、紫外線や空気に触れることで色合いが落ち着き、艶やかな飴色や深みのあるトーンへと変化していきます。この変化は「劣化」ではなく、「経年美化」として楽しめるポイントです。

傷や色ムラも、住まいとともに重ねてきた時間の証として受け入れられるようになると、それらはもはや「欠点」ではなく「味」へと昇華します。表面のわずかな凹凸や変色も、無垢材特有の風景として空間を豊かにしてくれるのです。

とくに家族で暮らす家においては、この経年変化が特別な意味を持ちます。子どもが小さい頃につけた小さな傷や、家具の跡さえも「思い出」となって床に残り、年月とともに価値を増していきます。無垢材は、そうした日々の積み重ねを包み込んでくれる素材なのです。

このように、経年による変化を前向きにとらえられる方にとって、無垢フローリングは最高のパートナーとなります。「変わっていくこと」そのものを楽しみながら、素材とともに暮らしを深めていく――。それが、無垢材ならではの醍醐味と言えるでしょう。

3-3 メンテナンスで育てる楽しさ

無垢フローリングのもう一つの大きな魅力は、「メンテナンスを楽しめる素材である」という点です。手間がかかるという声もありますが、その手間こそが、素材と向き合う時間であり、暮らしへの愛着を深める機会となります。

日々の掃除はもちろん、年に1〜2回程度のワックスやオイルによる手入れも、無垢材の風合いを長く保つうえで欠かせません。この作業は決して難しいものではなく、慣れてしまえばむしろ「楽しみ」に変わることもあります。特に自然素材のオイルを使ったメンテナンスは、木の香りや質感を感じながら行う癒しの時間になるでしょう。

また、傷や凹みを自分の手で直せるという点も、無垢材の大きな利点です。複合フローリングですと傷や凹むが出来てしまうと、表面のしたの合板が見えてしまったりします。またその表面も突き板といって木なら良いのですが、表面が木目を印刷したシートなら専門家に補修を依頼する事も検討しなければなりません。しかし、無垢材ならサンドペーパーでの補修や、アイロンによる凹みの回復といった方法を覚えておけば、多少のトラブルも「自分でなんとかできる」安心感につながります。これにより、暮らしの中で素材との距離がより近くなるのです。

こうした「育てる」感覚は、家具や家電などではなかなか味わえない体験です。使い込むほどに変化する表情を観察しながら、「今日はここを手入れしよう」「次の休日は床全体にオイルを塗ってみよう」などと計画を立てる時間さえ、暮らしの楽しみの一部になります。

メンテナンスが必要という事実を前向きに捉えることで、無垢フローリングとの暮らしはより充実したものになります。自分の手で手入れを重ね、床の表情が少しずつ育っていく。その過程こそが、無垢材を選ぶ価値の一つなのです。

3-4 空間に与える上質な雰囲気

無垢フローリングは、室内空間の印象を決定づける重要な要素です。天然木のもつ柔らかな質感と自然な色合いは、インテリア全体にやさしさと温かみをもたらし、住まいの雰囲気を格上げしてくれます。空間にしっくりと馴染みながら、さりげなく上質感を演出してくれる存在です。

一般的なフローリングでは得られない「奥行き」や「深み」が、無垢材にはあります。それは、素材そのものが持つ豊かな表情と光の反射の仕方に起因しています。自然光や照明によって表面の見え方が変化し、一日の中でも空間にさまざまな表情をもたらします。

無垢材の存在感は、家具やインテリアの配置にも良い影響を与えます。どんなテイストの家具とも調和しやすく、ナチュラルにもモダンにも、和にも洋にも対応できる懐の深さがあります。その結果、インテリア全体に統一感と品格が生まれます。

また、木の素材感は視覚だけでなく、空間に流れる「空気感」にも影響を与えます。自然素材が持つあたたかみや優しさが、無意識のうちに居心地のよさを演出してくれるのです。床が変わるだけで、空間そのものが生き生きとし、そこに暮らす人々の気持ちまで穏やかにしてくれます。

無垢フローリングは、単に「高級感」を演出するだけの素材ではありません。自然の素材が持つ魅力を活かして、空間に「余白」や「静けさ」といった価値をもたらす存在です。派手ではないけれど、確かに上質な空間をつくる力をもっている、それが無垢材の本当の美しさです。

3-5 家族と共に刻まれる時間

無垢フローリングは、単なる建材ではなく、家族の思い出を刻む「舞台」としての役割を果たしてくれます。毎日の生活の中で踏みしめられ、走り回り、座り込む──そうした何気ない日常の一つひとつが、床に小さな痕跡を残していきます。それはまるで、家族の歴史が床に記録されていくようです。

子どもの成長やペットとの暮らし、友人を招いてのホームパーティーなど、さまざまな場面で無垢床は静かに寄り添ってくれます。そのときにできた傷や色の変化は、単なる「劣化」ではなく「記憶」。住まいに深みをもたらし、時とともに愛着を育んでくれます。

無垢材ならではの変化のある表情が、家族の暮らしの歩みと自然にリンクしていく感覚は、ほかの素材にはない魅力です。「あのときの傷だね」と笑って話せるような小さなエピソードが、家族の絆を育むきっかけになることもあります。

そして、年月を重ねるごとに風合いが変わり、やさしく深みを増していく床は、家族と共に成長していく存在といえるでしょう。最初の輝きが薄れても、それ以上に豊かな雰囲気をまとうようになるのが、無垢フローリングならではの魅力です。

無垢フローリングのある暮らしは、モノを大切に使い続けることの意味や、時の流れを楽しむ心を教えてくれます。家族の時間がしっかりと床に刻まれていく。その積み重ねこそが、世界にひとつしかない「わが家の風景」をつくってくれるのです。

まとめ

本記事では、無垢フローリングのデメリットとそのお手入れ方法、そして選ぶ価値について詳しく解説しました。自然素材ならではの傷や凹みリスク、湿度による膨張・収縮、定期的なメンテナンスの必要性、高い初期費用、経年による色の変化といった“デメリット”は確かに存在しますが、それらを理解し、対策を行えば、無垢材の魅力を最大限に活かしながら暮らすことができます。

日常掃除では掃除機や乾拭きをこまめに行い、傷や凹みの補修にはサンドペーパーやアイロン補修を活用。また、ワックスやオイル仕上げを選び、季節・タイミングに応じた湿度管理を行うことで、美しさを長年保つことが可能です。こうした“育てる”姿勢こそが、無垢フローリングを魅力的にする根底にあるのです。

さらに、無垢床は温もりある肌触りや視覚的な癒し、部屋全体に与える上質感という形で、空間の質を格上げしてくれます。時間とともに風合いを深め、傷や色の変化すらも「家族の歴史」として愛おしく感じられるのは、他の床材にはない無垢材ならではの魅力です。

私たちはしばしば「手軽さ」や「均一性」を重視しがちですが、無垢フローリングはそうした価値観とは異なり、「暮らしと共に変化し、育つ家」を実現してくれます。日々の掃除や季節のお手入れが、住まいと向き合い、愛着を深める時間となるでしょう。

最後に、これから無垢フローリングを選ぶ方へ。まずは「どんな生活を送りたいか」「どんな素材感を日々感じたいか」を考えてみてください。そして、適切なお手入れ習慣を身につけることで、無垢材は単なる床を超え、「家族の歴史を刻むキャンパス」へと姿を変えてくれます。その豊かな時間を、ぜひ楽しんでください。

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