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山から木はやってくる きちんと育ててきちんと評価できる地元材 製材編

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。今日はGWの中日、通常運転しております。(笑)

さて、続きモノにするつもりはなかったんですが、ノープランで書き進めるウチにそんな流れになってしまいましたので突き進みます(笑)前回の山長商店さんに伺った続きです。

前回の記事 山から木はやってくる きちんと育ててきちんと評価できる地元材 山編 架線集材みてきました

まず玉切された木は土場と呼ばれる所に集められて大まかにサイズにより仕分けられます。今回はこの土場でお昼を頂いたのですが、天候も良く心地よかったです。やはり外飯は良いですね~

土場 山で伐採された丸太は一旦ここに集められます。
土場 山で伐採された丸太は一旦ここに集められます。

その次は製材所へと運ばれると、まず皮が剥かれます。鉛筆削りのでっかいのを想像して下さい。グリグリ削られていきます!画像左に見えるのが皮をむかれた木材、そして右手に見えるのがむかれた皮です。この皮は大量に出るそうで乾燥機の燃料に使われうとの事。

皮をむかれる丸太
皮をむかれる丸太

その次に職人さんの目利きにより様々な用途のサイズに製材されていきます。それと同時にコンピューターによる自動選別も行っておられてレトロな工場に最新鋭機器ってアンバランスな感じがそそります

その後、乾燥機にかけられるのですがコイツが優れものなんです!その名も減圧型の乾燥機!! って言われてもピンときませんね。そこで簡単にご説明させて頂きますと高い山でインスタントラーメンを食べたらぬるいラーメンで美味しくないというお話を聞いた事がないでしょうか!?これは気圧が低い為、水の沸点が低くなり低い温度で水が沸騰してしまうからなのです。これと同じように乾燥機の中を減圧してから温度を上げる事により、より低い温度で木材が乾燥するという仕掛けなのです。どんなメリットがあるかといいますと、まず、木にかけるストレスが減らす事が出来るので木の色艶が保たれたまま乾燥する事が出来ます。また人工乾燥材で問題になる内部割れも緩和できるとの事。当工務店に山長商店さんから納材される木材もネットに見かけるような焦げた感じの木材や内部割れが入った木材にお会いした事がないのは、この減圧型の乾燥機のお陰なのですね!

減圧式乾燥機
減圧式乾燥機

このような工程で出来上がった木材は一本一本強さの基準であるヤング係数や含水率が測られて刻印されていきます。当工務店が山長商店さんの木材にお世話になっている理由のひとつが、この一本一本の木の性能をキチンと表示している所です。この木材を使う事によって、木造住宅でもよりキチンとした構造計算を行う事が出来るのです。

含水率とヤング係数を計測する機器
含水率とヤング係数を計測する機器

計測された数値はディスプレイに表示されます。少々見難いですが、上にE110 下にSD20 と読みとれます。計測した木はヤング係数が110以上 木材の乾燥具合を示す含水率が20%以下である事をしめしています。

含水率とヤング係数の計測結果
含水率とヤング係数の計測結果

今回は普段木材でお世話になっている山長商店さんのお話でした。綺麗で、強く、そして地元の木、使わない手はないですね!

最後までありがとうございました。

山から木はやってくる きちんと育ててきちんと評価できる地元材 山編 架線集材みてきました 

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。先日地元和歌山県田辺市で行われた『木造住宅強化合宿』に参加してきました!これは普段、木材やプレカットでお世話になっている㈱山長商店さんとその関連会社㈱モックさんと建築雑誌 建築知識ビルダーズさんが主催によるものです。講師陣は住宅デザイン学校でお世話になっている伊礼智さん、田辺市立新庄中学校の木造校舎を新築の際に構造計算をされた山田憲明さんがつとめて下さいました。地元でこんな豪華なセミナーが行われるなんて!迷わずお申込みしました(笑)ハイライトはいくつかありましたが、その中でも今回は『架線集材』を取り上げたいと思います。

架線集材

集材とは山で伐採された木材(丸太)を林道近くまで集めてくる作業です。大きく分けて車による車両集材と架線による架線集材があります。紀州の山々は急傾斜地が多く林道の開設が難しところが多いので『架線集材』によるものがメインです。『架線集材』とは空中に架線(ワイヤー)を張りそれを使って集材する方法です。知識と技術のいる方法で他の地域ではそれが失われてしまっているところもあるそうです。幸い紀州では祖父から父、そして息子へと連綿と受け継がれているとの事。先人達の知恵とそれを受け継いで下さっている方々がおられる事は私たち工務店にとって心強いことです!

架線集材のイメージ図 林業就業支援ナビさまより
架線集材のイメージ図 林業就業支援ナビさまより

実は今まで山長商店さんの山に伺った事は何度かあるのですが、天候が優れず『架線集材』を拝見する事が出来ずにいました。今回は見事な晴天、念願かなっての『架線集材』がこちら↓

架線集材による木材の搬出
架線集材による木材の搬出

ブロッコリーの様なものが宙に浮かんでいるように見えますが、マジックでもなんでもなく、25m~30mもある木材(丸太)を架線(ワイヤー)によって集材している模様です。手前の方が持ってらっしゃるリモコンで操作して遥か奥の山林からの集材を行っています。切り開かれた現場も圧巻です。こちらはすでに丸2年かけてる現場との事!

集められた木材はその場で専用の機械を用いて玉切りされていきます。玉切りとは枝を払い、木材の寸法を計測して使い方に適した長さに輪切りする事です。それを1台の機械によって行っていきます。モエます(笑) 動画撮っておけば良かったと死ぬほど後悔(涙)

機械により玉切りされる木材(丸太)チェーンソーによりまさに切られた瞬間です。
機械により玉切りされる木材(丸太)チェーンソーによりまさに切られた瞬間です。
材木(丸太)を前後させて枝を払っていきます。
材木(丸太)を前後させて枝を払っていきます。

作業を中断して頂いて機械部をじっくり観察。う~んやはりモエます。

こちらの現場の責任者 親方は私の地元の方、普段お祭りなどでもお世話になってる方です。お仕事は前々から伺っていましたが、目の当たりにさせて頂いて興奮です。木材を通じて地元の人と繋がっている、なんだか嬉しい気持ちでにやついてしまします。

私が今回みせて頂いたものは一般の方も参加できます。ご自分のお家の木材のルーツをしれますし、お薦めです。当たり前の事ですが、木は山からやってきます。ですがこれ、分かっていても体感しないと身にしみないような気がしました。

今この現場で伐採している木材は60年生のもの。60年前というとおじいちゃん、おばあちゃんのころです。そんな長い間、山を守ってくれたお陰で今日私たちは木を使ったお家を建てさせて頂く事が出来るのです!感謝しかありません。

こちらはその前日に行われた懇親会での一コマ。普段地元の会合などでお邪魔しているお店で伊礼さんと飲めるとは、ちょっと前の私では想像だに出来ない事です。ビール瓶を片手に写っているのは群馬のほしかわ工務店の干川さん、住宅デザイン学校関連で以前から交流させて頂いてます。熱い漢(おとこ)です。色々と語り、学ばせて頂きました。伊礼さんの周りには住宅を真剣に考える方々が集まって来て、みんないい方で、いつも刺激的です!

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

後編はこちら

山から木はやってくる きちんと育ててきちんと評価できる地元材 製材編

木製無垢玄関ドア Nドア 杉なぐり仕様

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。

先日現場に楽しみにしていたものが取り付けられました。木製無垢玄関ドアです。今回は杉になぐり加工をほどこしたものです。

木製無垢玄関ドア Nドア ナグリ仕様
木製無垢玄関ドア Nドア ナグリ仕様

以前、木製ドアを採用してからその虜になってます(笑)今回はまた違った趣でより手仕事を感じられるシロモノとなってます。

以前書いた 木製ドアの記事は こちら

こちらの木製無垢玄関ドアは㈱アイランドプロファイルの『Nドア』と呼ばれているものです。建築家の故永田昌民氏がよく用いられた事でメーカーさんの社内での通称がそのまま商品名になったとの事。こういった物語りがあるものってグッときますね。その名に恥じないように、きっちり工事を進めて行きます!

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

軒天の仕上げ方 木(杉羽目板 本実加工)とケイカル板

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。ただいま建築中のお家、外部工事も進んで来ておりまして軒天の 『杉 上小材羽目板』も順調に張られていっています。昨日の夕方、西日を受けたのが綺麗で思わずパチリ(笑)

外観の印象を決めるもの 佇まいや外壁材や屋根材と、いくつかありますが軒天も大切な要素のひとつです。今回のテーマは『軒天』です!

杉 上小材羽目板を張った軒天の画像
杉 上小材羽目板を張った軒天

軒天(のきてん)とは

軒裏(のきうら)とも呼ばれます。地上から屋根の裏側を見上げた部分をさします。タルキを見せる仕上げとタルキを隠しす仕上げがあります。今回のお家はタルキを隠した仕上げ、下の画像はタルキを見せる仕上げ方です。与える印象は随分と変わってきます。タルキを見せる仕上げ方の場合は屋根の通気のとり方に工夫が必要となってきます。

化粧タルキを見せた軒天
化粧タルキを見せた軒天

仕上げ材の種類 木とケイカル板

隠す場合も今回のように木を使用する場合と『けいさんカルシウム板』通称ケイカル板を使用する場合とがあります。準防火や防火の指定を受けていると木は使えないですが、そんな時はケイカル板の出番となります。ちなみに田辺市やその近郊市町村の場合は木は使用することができます。

ケイカル板のメリットは防火性が高い事とコストパフォーマンスに優れている所です。しかし、木の美しさも捨てがたい。悩ましいところです。下の画像は白いそとん壁に白く塗装したケイカル板の外観です。すっきりとした好きな組み合わせの一つです。そとん壁についてはリンクをご覧ください。詳しく書いた記事となります。

軒天にケイカル板を張ったお家
軒天にケイカル板を張ったお家

木 羽目板とは

天井(今回の場合は軒天)や壁の板張りに使われる板のことです。板と板の接合方法には、本実(ほんざね)雇い実(やといざね)相しゃくり などがあります。今回は板を留めつける釘が見えない本実(ほんざね)加工を施した板を使ってます。

本実加工 凸凹してます。

本実加工とは下の画像の様に、板をくっつける時に板同士がかみ合う様に、板のそばに凸凹の加工がしてあるものです。床板にも、同じ加工がされているのが一般的です。

本実加工 凸凹をほどこした羽目板
本実加工 凸凹をほどこした羽目板
本実加工 凸凹がくっつくいた状態
本実加工 凸凹がくっつくいた状態

本実加工を行うと凸の部分に釘を留めつけてから、凹の部分を差し込んでいくので、留めつけた釘が見えなくなるのが特徴です。羽目板だけのすっきりとした雰囲気となります。

凸の部分に施工された釘の画像
凸の部分に施工された釘

まとめ

一言に軒天といっても色々な仕上げ方があります。まずは屋根の通気をきちんと確保したうえで、どのような仕上げ方が良いか検討してはいかがでしょう? 軒天は意外と目に入るのでご自身のお好みをきちんと反映させたものをお薦めします。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

ホームページのSSL化 さくらインターネットの場合 ※追記あり

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。昨日は大阪で『新住協』の勉強会がありました。今回はいつもと趣向が違って『WEBマーケティング実践』の発表がクオホームの本田さんから行われました。

クオホームさんはWEBをキチンと機能させてらっしゃる希有な工務店さんです。きちんと実践されている方のお話はためになりますし、まさに目から鱗の連発でした。方法論も論理的で取り組まれており、やみくもに!?ブログを書いている私としては見直さないといけないと反省ばかりです(涙)

そのなかでホームページをきちんと『SSL化』しないといけない!とのお話も出ました。出来てないHPはこういったものです!!と参考画像も紹介されましたが、ん、何か見た事あるホームページ・・・うっ当工務店ではありませんか~ (あまりのショックに写真を撮り忘れた(ウソ)

実はなってなかった自覚はあったのです(涙)お尻を叩かれた気分です。そして本日重い腰を上げて、SLL化に移行しました。難しいと思って敬遠してましたが、以外とスムーズに行えました(笑)本田さんありがとうございます!

実はホームページは自作しているのですが、自作に限界を感じつつある今日この頃です(笑)

SSLとは

ホームページを閲覧しているユーザーさんとのやり取りを暗号化する仕組みです。悪意のある第3者に中身を盗みみられて悪用するのを防ぐためにはSSL化必要です。

SSLって必要

当工務店の場合ですと、クレジットカードでの決済などをホームページ上で行っていません。同じ様な形態の方だとそこまで必要ないのでは!?と考えるかもしれませんが、グーグルがSSLを推奨しており、検索順位への影響がこれから大きくなると考えられます。つまりSSL化しているページはより上位に、していないページは下位にとなっていってしまいます。WEB上ではグーグルさんは絶対神なのです。

SSLってどうやってするの?まずはSSLサーバー証明書を発行してもらう!

当工務店のホームページは『さくらインターネット』という会社さんからサーバーを借りて、ワードプレスで作成しています。SSL化の手順はサーバー会社によって費用や方法に違いあるようです。『さくらインターネット』の場合は無料でSSLサーバー証明書が発行してもらえました。ただSSLサーバー証明書の発行までの時間は数十分~数時間と巾があるようです。私の場合は15分ほどで手もとに届きました。

『さくらインターネット無料SSLの手順』

ワードプレスでホームページを作っている場合の手順

SSLサーバー証明書が手に入ると、ワードプレスに常時SSL化のプラグインをインストールすると自動的にページはSSL化してくれます。アクシデントあるといけないので、きちんとバックアップを取る事をお勧めします!手続きもWEB上で行え、作業にようした時間はSSLサーバー証明書をいれて小1時間でした。

『ワードプレス常時SSL化プラグインの使い方』

まとめ

いずれ対応にせまられるSSL化。それなら早いうちから対応しておく方が良いかもしれません。SSL化する事によってページの評価が上がって検索にも有利に働く様ですし!(今のところは少~しの様ですが(笑)

今回から記事に目次が付けられるようになりました。これも勉強会で教えて頂いた賜物です!最後まで読んで頂いてありがとうございます。

久々の更新です。

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。先の大震災の後、流れてくるニュースに気が滅入りなかなか更新する気が起きてくなかったんですが、被災地を応援する為にも、僕たちが普段と変わりない生活を送る事が大切だと、気付きました。

今、社会は自粛一辺倒です。

被災地の方々の事を思うとごく自然な事だと思います。しかし、このまま自粛が続いていくと、日本全体に閉そく感が蔓延して、日本そして日本経済が停滞していってしまい十分な支援を行えなくなってしまうかもしれません。もちろん、限りある資源を大切にしなければいけませんが、それを意識したうえでの、普段と変わりない生活(経済活動)をする事が、転じて被災地復興の下支えになるのではないでしょうか。

そして、義援金にしても一過性ではなく継続的に行っていく事が重要だと思ってます。被災地の方々の、つまり日本の復興にはまだまだ時間がかかりそうです。同じ国の一員として、支え合う気持ちが必要です。そしてその気持ちは持ち続けないといけないと思ってます。

自分が出来る事を出来る時に出来るだけそう毎日思いながら過ごしてます。

無垢フローリング 黒く変色 重曹と酢

和歌山県田辺市で木の家の新築、リフォーム、リノベーションをしてます谷中幹工務店の谷中伸哉です。今回のテーマは『無垢フローリングの変色とメンテナンス』についてです。

無垢床板が黒く変色した!?

先日OBのお客さんからご連絡がありました。
『無垢の床板を綺麗にしようと思って重曹を使ったらエライ事になった!何か黒くなった!』
これは大変という事で早速伺ってみると、画像のまん中の上辺りの部分ですが、黒く変色しています。何と言う事でしょう(涙)愛しの桜 無垢床板ちゃんが・・・

黒く変色した無垢フローリング
黒く変色した無垢フローリング
重曹はアルカリ性

重曹は掃除、洗濯、洗浄に力を発揮するもので、使ってらっしゃるご家庭も多いと思います。今回はどうやらその重曹が原因のようです。重曹は炭酸水素ナトリウムの事をさしてましてアルカリ性を持っています。このアルカリ性が無垢床板との相性が悪く黒く変色させてしまうのです。

アップで撮ったこちらの画像ではキズも目立ってます。お子さんが鉄的なモノでガンガンされたとの事。卒倒もんです。

重曹と酢 昔の知恵

不幸中の幸い、床下収納庫の蓋の部分でしたので持ち帰って直す事としましたが、さてどうしたらイイものやら。とそこで親方が一言。
『昔、左官屋さんが現場で木を黒くしてしまった時に酢を使ってたぞ』
ん、なんですって、『すみません今の話もう少し詳しく聞かせて頂けませんですか』 っと2時間ドラマの刑事ばりに食いついてみると
どうやらその時左官屋さんが壁を仕上げるのに使っていた漆喰もアルカリ性を持っていてそれが木について黒くしてしまい、それを直すのに酸性の酢を使って中和させていたとの事。なにやら理科の実験的な感じになってきました。

実験実施

まず目立たない所で試してみますとどうやら上手くいきそうです。何回かに分けて酢で拭き続けると・・・・まぁ何と言う事でしょう~こちら↓が酢を塗り、ペーパーを掛け、蜜蝋ワックスと塗り生まれ変わった桜 無垢床板さんです(もう少しアップの画像もとっておけば良かった)黒い変色はもちろん、傷もほとんど分からなくなりました。OBさんもこれを見て一安心。喜んで頂いて何よりでした。

美しく蘇った無垢フローリング
美しく蘇った無垢フローリング
まとめ

お掃除に便利な『重曹』しかし、使い方を注意しないと思わぬトラブルになる事も。無垢フローリングを使ってらっしゃる住まい手はご注意ください!

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

ラワンベニアとラワンランバーコアでつくる建具や家具 仕上げはオスモクリア仕上げ

和歌山県田辺市で木の家の新築、リフォーム、リノベーションをしてます谷中幹工務店の谷中伸哉です。今回のテーマは『ベニア』についてです。

ベニアとは プリント合板との違い

通称ベニアは1907年頃 浅野吉次郎が独自に回転式単板切削機を発明し、単板をニカワで接着したものを『アサノ合板』『ベニア板』として販売した時の用語の名残。“出典 木造建築用語辞典”

つまり丸太を桂むきのようにうすくスライスしたものを木の向きを直交するように張り合わしたものとなり、一般的にベニアと呼ばれるものは厳密にはベニア合板となります。その材料(木材)がラワンならラワンベニア シナならシナベニアとなります。ベニアというと新建材となりますが、実は無垢の木材が使われているのです。その点プリントベニアは木目や柄を印刷したものを表面に使ってますので、そこが大きく違う点です。

ラワンベニアの表面の仕上げ方

ラワンベニアは一般的に下地に使われる材料ですが、昔から建築家さんは仕上げに使用している素材です。住宅の建築家の王道ともいえる吉村順三さんも好んで使ってらっしゃってたのが有名です。
以前建築中のお家のラワンベニアの表面の仕上げ方を悩んでいた時に会う方会う方にご挨拶代わりに!?『ラワンベニア』の仕上げ方はどうされてますか?
とお伺いしていました。その結果、八割方がオイル系のクリア仕上げとのお答。サンプルでクリア仕上げのもと着色仕上げのものをつくって住まい手と検討した結果、オスモのクリア仕上げ という一番得票を集めた仕上げとなりました。

その時に製作したベットのバックボードを兼ねた本棚がこちら。この面がベッドのバックボード側。ラワンベニアを仕上げに使用しています。これは特に良いモノが手に入りました。まだ仕上げをする前でこの綺麗さ。こういうのがコンスタントに手に入ると良いのですが・・・

DSC_0945

 

で裏側が本棚。こちらはラワンランバーコアといわれるパネル状のものです。この本棚で寝室と書斎スペースをゆるやかに分けるのが狙いでした。すこし白っぽいですが、ラワンベニアが良すぎました。相手が悪い(笑)このあと、可動棚が組みこまれました。

DSC_0951

完成したのがこちら。このお家は建具もラワンベニアで製作しましたが、今見ても本当に良いモノが手に入っています。

ラワンベニアを採用する場合の注意点

ラワンベニアは下地材をお書きしました。ラワンベニアを採用する場合の注意点は下地材がゆえに綺麗な赤いモノが揃えにくい点です。なるべく赤く、綺麗なものを選別はしていますが、ロットによって色もまちまちで、最近では白っぽいものが増えてきているのも悩みの種です。手前の建具と奥の建具、同じラワンベニアですが、少し色目は変わっています。この色目の違いを許容できる方でないと難しい仕上げとなってきているのかもしれません。

ラワンベニアをつかった建具
ラワンベニアをつかった建具 手前は特に赤く仕上りました。
ラワンベニアを使った建具
ラワンベニアを使った建具

玄関収納もラワンランバーコアで製作しました。正面に見える建具は杉赤身材をつかった建具ですが、相性もよくて好きな組み合わせのひとつです。

このお家の施工画像 『タタミリビングの家』

まとめ

綺麗なラワンベニア仕上げを見ると採用したい気持ちがフツフツと湧いてきますが、赤っぽいのが無くなってきたり、色目が揃えにくいのが悩み所です。白っぽいものを染色仕上げするか?というもの選択肢になってきています。その点シナベニアは色目に関して安定しているのが魅力です。これらも模索は続きそうです(笑)

シナランバーコアを使った家具とシナベニアを使った建具
シナランバーコアを使った家具とシナベニアを使った建具

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

今回のブログは過去に書いたものに加筆、修筆したものです。

断熱性能より燃費性能が大切です。QPEXの活用

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。

断熱性能ってどうして必要なの?

住まいは家族の暮らしを受け取る器です。日々の豊かに安心して暮らしていくためにはどのような器が良いのでしょう?しっかりとした構造計算が行われた構造的に安心な家であったり、心地良い居場所が所々にある、動きやすいように動線が整理されたプランであったり、経年美化を感じられる触れると心地良い自然素材がそばにあったり、それから外を感じられる空間なども外せません。
しかし、いくらそれらがそろった家でも夏暑かったり、冬に寒かったりするとその豊かさは一気に落ちてしまいます。豊かに暮らすためにはしっかりとした高断熱高気密の建物で温熱的にストレスなく一年を通して快適に過ごせる事も大切なのです。

断熱性能を表す指標 Q値とUA値の違い 熱交換換気扇の取り扱い

断熱性能をあらわすものにQ値やUA値などがあります。どちらも建物の熱の逃げにくさを表すものです。大きな違いが二つありまして、1つめはQ値が『建物から逃げる熱量÷床面積』で求められるのに対してUA値『建物から逃げる熱量÷外皮面積』で求めらことです。割るのが床面積と外皮面積(建物の外部に接する部分の面積、屋根や外壁、床下にあたる基礎の面積)の違いです。しかし、もっと大きな違いは2つめの換気エネルギーを考慮するかどうかです。Q値では換気エネルギーを考慮しますが、UA値では換気エネルギーは考慮しましせん。つまり、熱交換換気扇では換気によって逃げて行く熱を熱交換によって逃げにくくしますが、その働きはUA値では反映されないのです。ちなみこのQ値 UA値。同じ性能の断熱材を使っても建物の形状や大きさによってその数値が変わりますので、カタログなどの数値はあくまで参考に一棟一棟、つまりご自身のお家はどれぐらいの性能があるか計算してもらう事をお勧めします。

いくら温熱的に暮らしやすくても光熱費が掛ったらね・・・・『温熱性能の見える化』

反映されない一番のデメリットはその数値から光熱費の検討を行えない事です。断熱性能の目安としては、どちらも使えますが、それを光熱費の検討にまで使おうとなると、Q値を使う事になります。実際に換気によるロスは発生しますので!

いくら快適な暮らしが行えても湯水の如く光熱費を使ってしまえば意味がありません。断熱性能を生活に落し込む。つまり、どれぐらいの気温で過ごしてどれぐらいの光熱費を使うか。つまり『温熱性能の見える化』まで行える点でQ値は今なお有効な指標です。

温熱計算ソフトの活用 QPEX

私が温熱を学んでいる『新住協』にはQPEXなる温熱計算ソフトがあります。このQPEXは『住宅から逃げていく熱を計算する事で、暖房、冷房にどれくらいのエネルギーが必要かを計算する事ができる優れモノです』全国津々浦々の工務店や設計事務所でも使用されており実績のある温熱計算ソフトです。それを活用すると一年間の暖房の光熱費も算出する事が出来ます。つまり、『温熱性能の見える化』にもってこいの代物です。

ではQ値を使って熱がどれぐらい逃げるか検討

前述のごとくQ値とは『熱損失係数』の事をさしてます。室内外の温度差が1℃のときに床面積1㎡あたりに逃げる熱量の事をさしてまして、数字が小さいほど熱の逃げにくい断熱性能に優れた家となります。

例えばQ値が2.7(和歌山県田辺市での次世代省エネ基準)、床面積が120㎡、室内外温度差が20℃(室内側が20℃、室外側すなわち屋外が0℃)の場合ですと、
Q値×床面積×室内外温度差
2.7 ×120  ×20        =6,480W
6.48KWの熱が逃げていく事となり、室内温度を20℃に保つためには6.48KWの熱が必要になってきます。

太陽って素晴らしい。日射の活用

実は6.48KWの熱の供給はまるまる暖房器具に頼る必要はないのです。お家のなか(室内)住まわれている人がいて、家電などがあり、また太陽もお家を暖めてくれます。これらは室内発生熱 日射取得熱の呼ばれこれらを活用する事ができるのです。

それではまずは室内発生熱の求め方。
こちらは定数(決まった数値)4.65×床面積で導き出されます。
今回の事例では床面積は120㎡ですので 4.65×120=558W

日射取得熱は敷地の条件(敷地の場所や方位、近接建物との距離、庇のなどなど)などによって変わってきますので難しいところですが、QPEXを活用すれば求める事が出来ます。ただいま計画中のお家、田辺地方で建物が東南を向いているものを入力してみますと 794Wとなりました

室内発生熱558W、日射取得熱は794W この2つの熱を活用できるので 6480W-558W-794W=5,128W
つまり暖房器具の熱は5.128KW必要となります。

さぁ光熱費 このお家の燃費はいかほど?

和歌山県の田辺市は全国的に見ても暖かい地域になります。ですので室外の気温が0℃になる日、なる時間は少ないので実際は冬の季節に毎日5.128KWのエネルギーを使わなくても20℃を保つ事が出来ます。このあたりもQPEXで地方地点を入力する事で導く事ができまます。結果は 4.83KW の熱でまかなえると出ました。恐るべしQPEX!

燃費が分かると電気代も

なるほど、4.83KWでいいのか~、納得納得 とはならない訳で(笑)住まい手にとってはその数字が生活にあてはまって、つまり光熱費に出てきて初めて実感が出るわけですが、しつこいようですが(笑)これもQpexで導き出されます!

それによりますと1年間で暖房に使うエネルギーは灯油ですと552ℓ、エアコンCOP3.0として1610Kwhとなりました。
電気代をちょっと多めで1kwh25円として、1年間で暖房に使う電気代は
1610 × 25 = 40,250円也
ここまで分かってやっと住まい手にお家の断熱性能とお家の燃費性能(光熱費)をひとくくりに感じて頂く事が出来てくるわけです。まさしく『温熱性能の見える化』となるのです。

まとめ

Q値やUA値などの数値は数字が独り歩きしてしまう恐れが多々あります。1年間を通して快適な温熱環境を少ないランニングコストで行うのが温熱性能の目的なのに、それを求める為の一つ前の断熱性能だけが注目されがちなっています。目的を見失わずに燃費性能で検討する事をお勧めします。『新住協』で先導的に実践されている方々の御指導をあおぎながら私も『温熱性能の見える化』精度を高めていきます。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

照明計画 ダウンライトで失敗しない

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。お家を計画してプランが固まりますと次に悩まなくてはいけないのが照明計画。同じ空間でも照明計画の差で空間の質が随分と変わってきますので、失敗しないためには十分な検討が必要です。

照明計画とは

照明計画とは部屋のどの位置にどんな種類の照明器具を配置していくか?というものです。天井に直接つけるシーリングライトや天井に埋め込むダウンライト、壁につけるブラケットや天井からつりさげるペンダントライト 以上が主な種類でそれらを部屋の雰囲気や用途考えながら配置していきます。

シーリングライトが中心の今までの照明計画

これまではシーリングライトを部屋の大きさにあう明るさを得られるモノを天井の真ん中にドンと取り付ける!っていうのが多かったと思われます。それまでの住まいがこの様な照明計画だったりするので、イメージしやすいので『部屋が暗すぎくならないか?』なんて心配は余りありません。しかし、このやり方は当工務店では行ってません。灯りのメリハリも得られませんし、大きな器具がデンと存在感を表す事で空間のスッキリ感や質も随分と損なわれてしまいます。部屋に一つシーリングライトと言う照明計画はある意味 作り手の思考停止状態とも言えます。

それではダウンライトで失敗しない 付け過ぎない様に!

ダウンライトは器具自体が天井に埋め込まれているので、空間のスッキリ感を得る事が出来ます。ここでの注意点は明るさを求め過ぎて、ここにも、ここにも必要って具合に計画して行く事です。気付けば天井にお星様の如くたくさんのダウンライトが光っている なんて事にならない様にしないといけません。それからエアコンの位置にも注意です。ダウンライトでドラマチックにエアコンを照らす!なんて事にもならない様に注意です。 また、部屋の真ん中にシーリングライト一つに四隅にダウンライトという照明計画を見直すだけで雰囲気が変わってきます。

ペンダントとブラケット 少し暗いぐらいが丁度良い

こちらの二つの照明器具は天井面に付かないので灯りの重心が下がり落ち着いた雰囲気を出してくれます。ダウンライトはどうしても天井面に取り付くので重心が高くなってしまいますので、ダウンライトだけの照明計画よりペンダントやブラケットを使った照明計画はガラリと雰囲気は変わります。ただ、暗くなり過ぎないかという心配が頭をよぎります。これまでの日本の住宅はその心配が強くて結果的に明る過ぎるものが多かったと思います。実は夜は屋外が暗いのでそれはど気になりません。夕方の時間帯の屋外がまた明るい時に少し暗さを感じる事があるかもしれませんが、少し暗いかな なんて感じる照明計画で丁度良いのではと考えてます。

ペンダントとブラケットの照明計画の画像
ペンダントとブラケットの照明計画
手もとに灯りを スタンドライト

本を読んだり作業する手もとを照らすように前述のブラケットやダウンライトを配置する方法もあります。タスク・アンビエント照明という考え方です。『必要な所に必要なだけ灯りを』です。これにはスタンドライトなども良いかもしれません。スタンドライトは後から灯りを足せることも出来るものなので、スタンドライト用のコンセントを配置する事も検討したいです。この辺りはこれからの私の課題でもあります(笑)

照明メーカーの『あかりプラン』を利用してみよう

各照明メーカーさんは無料で照明計画プランを作成してくれるので、それを利用するのも手法です。『シーリングライトを付けたくない』なんて要望も聞いてくれます。ホームページなどからネットで依頼出来るので敷居も低いです。こちらの注意点は工事の進み具合です。電気屋さんの配線計画が終わっている場合は付けたい位置に付けられない事が起こるので、その前に依頼し照明計画を決定しておく事です。

先人達のお言葉

建築家吉村順三氏は『欲しいのは光であって、照明器具ではない』とおっしゃり、また同じく建築家の宮脇檀氏はその著書のなかで『昼間は邪魔な照明器具』と書かれ、敬愛する建築家の伊礼智氏は設計が上達するコツのひとつに『天井に照明をつけない』とおっしゃっておられます。思考停止にならず、暮らしと灯りについてきちんと考えなければなりません。

まとめ

明るすぎない照明計画。これも落ち着いた空間を創る大切な事です。ついつい不安に駆られ失敗しないようにと明る過ぎな照明計画。グッとこらえて計画してみてはいかがでしょう!?

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