照明計画 ダウンライトで失敗しない
家を計画してプランが固まりますと次に悩まなくてはいけないのが照明計画。
これは工事が始まる前にきちんと計画しておかなければなりません。
あとから電気の配線などが出来ない場合もあるからです。
同じ空間でも照明計画の差で空間の質、居心地の良さが随分と変わってきますので
失敗しないためには十分な検討が必要です。
そんな照明計画の注意点をまとめてみました。
照明計画とは
照明計画とは部屋のどの位置にどんな高さで、どんな種類の照明器具を配置していくか?というものです。
天井に直接つけるシーリングライトや天井に埋め込むダウンライト、壁につけるブラケットや天井からつりさげる
ペンダントライト以上が主な種類でそれらを部屋の雰囲気や用途考えながら配置していきます。
ここは作業をするので手元に明かりが得られるように。ここは落ち着いて空間にしたいので少し暗めになど
暮らし方に合わせて考えていくのがコツです。
器具の種類ごとの性格は、「灯りの重心がどのくらいの高さにあるか」で捉えると分かりやすくなります。

照明器具の種類と「灯りの重心」
シーリングライトが中心の今までの照明計画
これまではシーリングライトを部屋の大きさにあう明るさを得られるモノを
天井の真ん中にドンと取り付ける!っていうのが多かったと思われます。
それまでの住まいがこの様な照明計画だったりするので、イメージしやすいので
『部屋が暗すぎくならないか?』なんて心配は余りありません。
しかし、残念ながら灯りのメリハリも得られませんし、大きな器具が
デンと存在感を表す事で空間のスッキリ感や質も随分と損なわれてしまいます。
部屋に一つシーリングライトと言う照明計画はある意味作り手の思考停止状態とも言えます。
ダウンライトで失敗しない 付け過ぎない様に!
シーリングライト中心の照明計画からダウンライトを使った照明計画へと変化していきました。
ダウンライトは器具自体が天井に埋め込まれているので、空間のスッキリ感を得る事が出来ます。
ここでの注意点は明るさを求め過ぎて、ここにも、ここにも必要って具合に計画していく事です。
気付けば天井にお星様の如くたくさんのダウンライトが光っているなんて事にならない様にしないといけません。
それからエアコンの位置にも気を配らないといけません。ダウンライトでドラマチックにエアコンを照らす!
なんて事にもならない様に要注意です。また、部屋の真ん中にシーリングライト一つに
四隅にダウンライトという照明計画を見直すだけで雰囲気が変わってきます。
また、ダウンライトは方向性の強い照明器具です。寝室などで多用すると下から
見あがるようになってしますのでまぶしくて不快に思う事も!
ペンダントとブラケット 少し暗いぐらいが丁度良い
ダウンライトの照明計画からさらに突き詰めるとペンダントやブラケットを
中心とした照明計画もあります。
こちらの二つの照明器具は天井面に付かないので灯りの重心が下がり落ち着いた雰囲気を出してくれます。とくにブラケットは吹き抜けとの相性がよく、高い位置の電球交換に悩まずにすむという利点もあります(吹き抜けをつくるメリットデメリットもあわせてどうぞ)。
ダウンライトはどうしても天井面に取り付くので重心が高くなってしまいますので
ダウンライトだけの照明計画よりペンダントやブラケットを使った照明計画はガラリと落ち着いた雰囲気は変わります。
ただ、暗くなり過ぎないかという心配が頭をよぎります。
これまでの日本の住宅はその心配が強くて結果的に明る過ぎるものが多かったと思います。
実は夜は屋外が暗いのでそれはど気になりません。夕方の時間帯の屋外がまた明るい時に
少し暗さを感じる事があるかもしれませんが、少し暗いかな なんて感じる照明計画で丁度良いのではと考えてます。

ペンダントとブラケットの照明計画
ダイニングテーブルとペンダントの高さも重要です。
ダイニングテーブルより60㎝~70㎝ぐらいにすると、明かりの重心が下がって空間がぐっとしまります。
また、ペンダントも周りにまんべんなく光を回すガラス製のものと、光に方向性をもたせるものなどがあり
灯りの印象は変わってきます。
上の画像が廻りを照らすペンダント。
下の画像が方向性のあるペンダントです。

このペンダントの高さはダイニングテーブルより70㎝程度
ダイニングテーブルのペンダントは位置も大切です。
きちんとダイニングテーブルの中心にペンダントが配置されるように
計画をしなければなりません。
プランニングの段階からダイニングテーブルを決めておくことが
重要となります。
上の画像のお家の施工例はこちら 『吹抜けのある家』
下の画像の施工例はこちら 『緑をめでる家』
灯りを家具のように スタンドライトが中心の照明計画
本を読んだり作業する手もとを照らすのに、前述のブラケットやダウンライトを配置する方法もあります。
タスク・アンビエント照明という考え方です。『必要な所に必要なだけ灯りを』です。
このような使い方にはスタンドライトなどもよいです。
あかりの重心も下がるので落ち着いた空間となります。また、明るさが足りなかったら後から灯りを足す
という事が可能なのもスタンドライトの魅力です。
一歩踏み込んで、スタンドライトをメイン照明の一つとして照明計画を考えていくと、空間の豊かさが増すように感じます。
そうなるとスタンドライト用のコンセントを配置も吟味したいところです。
そのコンセントとスイッチを連動させるとスイッチで灯したり、消したりも可能です。

スタンドライトが中心の照明計画
もし、灯りが足りないと感じられたなら。スタンドで灯りを増やすこともおススメです。
実際に建てられたお家、お昼だけでなくて夜の見学も可能でしたら
検討されているところの照明計画を体験されるのも良いでしょう。
照明メーカーの『あかりプラン』を利用してみよう
各照明メーカーさんは無料で照明計画プランを作成してくれるので、それを利用するのも手法です。
『シーリングライトを付けたくない』なんて要望も聞いてくれます。
ホームページなどからネットで依頼出来るので敷居も低いです。こちらの注意点は工事の進み具合です。
電気屋さんの配線計画が終わっている場合は付けたい位置に付けられない事が起こるので
その前に依頼し照明計画を決定しておく事です。
ここまでにお伝えした注意点を、つまずきやすい順に整理しておきます。

照明計画でつまずきやすい6つのポイント
蛍光灯は2027年末までに製造終了へ(2026年8月追記)
照明計画そのものの考え方は当時と変わりませんが、器具まわりの事情はひとつ大きく変わりました。水銀に関する水俣条約の決定を受けて、一般照明用の蛍光ランプは製造と輸出入が順次廃止されることになっています。コンパクト形蛍光ランプは2026年12月31日、直管形・環形の蛍光ランプは2027年12月31日が期限です(ハロリン酸塩系の直管・環形は2026年末)。
いま使っている器具やランプがすぐ使えなくなるわけではなく、手持ちの製品を使い続けることも、廃止日までに製造された在庫を購入することも禁止されていません。ただ新しく手に入れにくくなっていきますので、これから新築される方は当然として、リフォームで既存の器具を残す場合もLEDへの切り替えを前提に考えておくと安心です(出典:環境省「一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入は2027年までに廃止されます」)。
先人達のお言葉
建築家吉村順三氏は『欲しいのは光であって、照明器具ではない』とおっしゃり
また同じく建築家の宮脇檀氏はその著書のなかで『昼間は邪魔な照明器具』と書かれ
敬愛する建築家の伊礼智氏は設計が上達するコツのひとつに『天井に照明をつけない』とおっしゃっておられます。
思考停止にならず、暮らしと灯りについてきちんと考えなければなりません。
実際に天井に照明器具のついていないのは、思っていらっしゃるいじょうに
すっきりとした印象を与えてくれます。
少しの勇気が必要ですが笑
まとめ
明る過ぎない照明計画。これも落ち着いた空間を創る大切な要素の一つです。
照明計画はついつい不安に駆られ失敗しないようにと明る過ぎになりがちです。
一日の生活のなかで一番、明るさ不足を感じるのは夕方です。
夕方の屋外は意外と明るいのでそう感じるようです。夜は外が暗いのでそれほど明るさ不足は気になりません。
そもそも、本を読んだり作業をする場合は以外はそれほど明るさは必要ないです。
部屋の隅々まで明るくする必要はありません。
明るくなりがちな照明計画、ここはグッとこらえてみてはいかがでしょう。
灯りは、間取りと同じくらい空間の居心地を左右します。どこにどんな居場所をつくるかという話とセットで考えるものですので、空間の考え方をまとめた心地よい居場所のあるシンプルな空間もあわせてご覧ください。
和歌山県田辺市の工務店・谷中幹工務店では、プランと同時に照明計画も一緒に考えています。完成見学会では夜の灯りの様子をご覧いただけることもありますので、お気軽にお声がけください。
よりよい空間が出来るのでは!?






