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番付けと木くばり 杉・桧化粧材を使う プレカットでも大切です

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和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます

谷中幹工務店の谷中伸哉です。先日、山長商店さんに行って来ました。

山長商店さんは私たちの地元田辺市にある江戸時代から林業を営んでいるまさしく老舗です。

老舗でありながら、最新の木材の乾燥技術を取り入れたり、一貫されたプレカットをされたりと

私たち作り手である工務店には心強い存在です。

訪問目的は化粧材の番付です。今回のテーマは番付と木くばりについてです。

プレカットについては こちら

プレカットと構造図

番付とは?

建物の骨組みである柱や梁でそのまま内部の仕上げとして見えてくる部分を化粧材と呼び

番付けとは、それら見える柱(化粧材)にどの木を使うか?

また、どの面を見せるかを選ぶ作業になります。

建築の図面には下記のようなルールで記号の割り当てられています。

横方向は 左からい・ろ・は・に・ほ・へ・と

縦方向は 下から1・2・3・4・5・7

といった具合です。

例えば い1 の柱は平面図では一番左下の柱となります。

作業は平面図でどの面が見えるかを確認して完成も想像し

実際に木肌の様子を見ながら一本一本選んでいきます。

この作業はいつも私と親方と二人で行ってますが、

今回は実弟大工を交えて3人で行いました。

完成を想像しながら、ケンケンガクガク意見を交してやってます。

木くばりの気持ち

MOKスクールを主宰されていたMs建築設計事務所の

故三澤康彦先生がその講義のなかでこの番付けの事を気配りとかけて

木配りておっしゃってましたが、この作業の僕たちつくり手の気持ちの

本質を語っているようで本当にいいお言葉です。

ただただ作業として行うのではなく、住まい手がその柱や梁を

眺められながら暮らされる。

その様な光景を夢想しながら行う事が作り手として大切だと考えています。

木くばりの作業の様子

今度のお家は久しぶりの真壁といって柱が見える造りになります。

そして、その柱も桧。真壁の桧普請となります。

大黒柱も今回は登場します。後ろには山積みの木材が

大黒柱も今回は登場します。後ろには山積みの木材が

もちろん良い木を出して頂いていたのですが、そんな時は私も欲が出てしまいまして

もっとイイ木がないかなぁと、うんうん唸っていると担当の方が

再度他の木を出してくれるとの事。その心遣い、同じモノを作る者として嬉しい限りです。

そして今回伺って決めて来ました木は、そんな欲張りな僕も満足の一品でした。

棟上げの時にその梁や柱が組まれる姿を想像するとニヤついてしまいます(笑)

番付の終わった桧化粧柱。見える面や柱の位置をしめす番付が木に書き入れられます。

番付の終わった桧化粧柱。見える面や柱の位置をしめす番付が木に書き入れられます。

こちらは以前のお家で番付した化粧梁。杉材になります。こちらも良材でした。

 選ばれた杉化粧梁はこのあとプレカットへと向かいました。

選ばれた杉化粧梁はこのあとプレカットへと向かいました。

実際のお家の一部となった化粧梁

 

そしてこちらは実際にお家の一部となった杉化粧梁さん。惚れ惚れです!

白い内装と杉。ベストマッチのひとつだと思っとります。

こういうのを想像しながら、番付をおこなっております。

勾配天井。化粧梁と厳密には化粧母屋(笑)

勾配天井。化粧梁と厳密には化粧母屋(笑)

改めて良い木が多くてきちんとした製材所がある和歌山、紀伊半島って有難いです!

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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