「構造的な安心感」カテゴリーアーカイブ

住宅瑕疵担保保険とは

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。さて先日、住宅瑕疵担保保険の躯体検査がありました。鉄筋屋さんがきれいに仕事してくれ、指摘もなく無事に合格。これで次の工程にすすめます。今回のテーマはそんな住宅瑕疵担保保険。

住宅瑕疵担保保険とは

住宅瑕疵担保保険についてです。これには『品確法』という法律が関係しています。この中で 10年間の瑕疵保証 が定められましたこれは、新築住宅には構造や雨水の侵入する部分10年保証が義務付けるというものでした。

住宅瑕疵担保保険の成立のいきさつ

しかし、この法律では、業者が倒産したり、あるいは業者が瑕疵と認めなかった場合には、泣き寝入りをするか、裁判をせざるを得ませんでした。つまり、10年保証とはいうものの、その実効性に疑問があったのです。その中で、あの姉歯元建築士の強度偽装事件が起こり、たくさんの方が実際に泣き寝入りを余儀なくされてしまいました。

住宅瑕疵担保保険の内容

それを受けて出来たのが、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律(住宅瑕疵担保履行法)」という法律です。これによって新築住宅を建てる場合、保険の加入が義務付けられて,上記の様な、業者が倒産や瑕疵(雨漏りなどです)を認めなかった場合でも、実際に瑕疵がある場合は、保険から補修金が支払われる様になりました。

又、瑕疵かどうかで争ったときも、無料相談を受けられたり、安い費用で弁護士会が設けているこの制度のための斡旋や調停を受けられるとなりました。10年間の瑕疵保証が確立されたと言えますね。

住宅瑕疵担保保険の検査

しかし、この保険に加入する為には事前の書類検査と、工事中2回(保険会社によって異なる様です。)を受けないといけなくなりました。それが基礎の配筋検査と躯体検査(筋違など)になります。

基礎の配筋検査は、コンクリートを打設する前に行われます。基礎の形状によってベースの鉄筋の太さやピッチが決められてまして、キチンとその通りされているかや、基礎を貫通する排水管などの周りに、補強用の鉄筋が入っているかなどが、検査員の方によってあらかじめ提出した図面を基に検査されます。

これは建築基準法では、ここまで求められてないので、より厳格化されたと言っていいと思います。

また、躯体については、筋違などの耐力壁の量、種類や位置、柱に取り付ける柱頭柱脚金物の種類、火打梁の取付個所などが同じくあらかじめ提出した図面を基に検査されます。建物が建築基準法を満たしているかどうか審査する建築確認申請では、火打ちなどの水平構面の確認までは今のところ行われていないので、こちらもより厳しいといえますね。ちなみに、建築基準法はあくまでも最低限の基準を示す法律だと僕は思ってますし、そう思っている方が私の周りでも多いと思います。

住宅瑕疵担保保険の良いところ

さて、この保険が出来て良かったと思っているのは、建物が一番持っていないといけない耐震の性能が、全ての建物が保険に加入する事である程度均一化された事です。(ある程度と思っているのは、建築基準法の定める筋違の量では、不十分と僕は考えているからです。)

以前なら、例えば確認申請の不要な地域では極端な話、建築基準法並みの耐震性も持っていない建物が建ってしまう恐れがあったのです。僕たちの地方は大地震のリスクが高い地域です。ここ数年で木造住宅の構造に対しての考え方も変わってきてます。

暮らしやすさや、デザインも大切ですが、それも、建物の耐震性がありき だと考えてます。僕たち工務店や設計者は情報を集め、切磋琢磨して、お施主さんにお家で安心して生活して頂ける様にしないといけないのです!

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耐力壁は何がいい? 構造用面材と筋かい 耐震性と断熱性と気密性

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。 明日から幼稚園や小学校は夏休み、今年もにぎやかな!?夏がやってきそうです(笑)

さて、ただいま新築工事をしている現場。雨の合間の縫っての工程で構造用面材、構造用合板の工程までどうにか完了しました。雨養生をとったり直したりと手間がかかりましたが、この時期は致し方ないです。

さてさて、木造住宅の場合、耐力壁といって地震や台風に耐える壁を作る場合、大きく分けて『構造用面材、構造用合板』と『筋かい』があります。それでは、どちらがいいのでしょう!?

『構造用面材』様々の構造用面材がありまして、それぞれメリットデメリットもあります。当工務店でよく用いるモイスのメリット、デメリットは こちら

構造用面材の特徴としては、材料としての強さや特徴は個々にありますが、実はそれを留める釘が大切です。釘の種類や間隔などが、きちんと決められているので、それを守って(当たり前ですが(笑)施工しなくては狙った性能がでません。さらに気を付けなければいけないのが釘がめり込まないように打ち込むことです。これをきちんとしようと思うとひと手間。それは、コンプレッサー(空気圧)を使った釘打ち機をいう機械で大工さんは釘を留めていくのですが、すこ~し弱めに設定して釘を打ち込み、仕上げは金づちで打っていくというものです。空気圧を強くすると、すぐめり込んでしまうので、要注意です。モイスの場合は1ミリ未満。要注意!

筋かいについては、昔からある耐力壁で、大工さんも慣れ親しんだ方法です。筋かいの場合の一番のデメリットは耐震的なものより、断熱材の施工と相性が悪い事です。断熱材は壁の中にいれるますが、そこに筋かいがあると施工にも注意が必要ですし、筋かいの部分は断熱材を入れる事が出来ません。木(杉)も断熱性があるものといっても断熱材(高性能グラスウール16K)1/3の性能。あまり多用してしまうと家全体の断熱性能は落ちてしまいます。筋交いをW(一つの壁に2つの筋かい)で入れるのは、断熱材の施工的にはNG。そこで、建物の外周部には構造用合板を用いる事をおススメします。耐震性と断熱材の施工性の向上と一石二鳥です。

実は構造用合板を建物の外周に用いると、もう一つ、建物の『気密性』の向上を図りやすくなります。外周部を構造用合板でくまなく覆うことで気密性をあげてくれるのです。さらに構造用合板の継ぎ手に一工夫する事で、気密性はより確実に。こちらはPEパッキンという代物。実際に室内側(壁)に気密シートを施工しなくても、きちんと気密性を確保できます。これについては気密試験で実感済みです。

また、構造用面材で気密性を確保する場合は、構造用面材が湿気を逃がしやすいものを選ぶのが大切。それには、前述のモイスやハイベストウッドなどがおススメです。

内部に関しては断熱性も気密性も必要ないので、筋かいでも良いと思ってます。(天井断熱の場合は注意が必要ですが。。)

建物をつくっていく場合は、これさえ使えば大丈夫!というわけではありません。色々な要素がそれぞれに絡み合うので、その組み合わせの方が大切だったりします。 ですが、外周部には一石三鳥の構造用面材がよいでしょう。

地震に強い だけじゃない 耐力面材モイス ええ奴やけど重いヤツ(笑)

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です

建物で地震や台風に対抗する耐力壁。筋交いや構造用合板などがあげられますが、当工務店ではモイスを使うことが多いです。先日もモイスの施工のお手伝いをしたのですが、建材としては素晴らしいヤツなのですが、何せ重い、ほぼ30キロ、最近重くなってきた次女もえちゃんを超える重量です(笑)

モイスといってもなんのことやら。建物が出来上がると隠れてしまうモイス。ですが、その役目は重要です。
今回のテーマはそんな構造用面材 モイス。

モイス ①土にかえる面材

耐力壁として取り付けられた白い板がモイス

モイスとは小石灰・珪砂・パーミキュライトなどの天然素材が主成分の構造用面材です。製造過程でも接着剤などの有機材料は使用せず、有害物質も含んでいません。粉々にすると肥料にもなる土にかえる素材です。農林水産大臣の肥料登録もされているとの事。このあたりにこだわりを感じます。

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少しひいたアングルから モイスを施工中の現場

②シロアリはモイスが嫌い!?

モイスは無機質系材料なので、シロアリの好む栄養分が含んでいたません。防蟻処理をしなくてもシロアリの被害を抑えることができます。長期優良住宅のマニュアルにもこれについて記載があります。

③防耐火性 外壁に板が使える

モイスは不燃材として国土交通大臣認定を受けています。普通だったら板を張れないような地域(建築基準法で定められています。)でも、モイスを張ることによって、その上に板を張ることが出来ます。外壁に板を使いたい時に、使えるようになるので頼りになるヤツです。ただ、和歌山県の場合はほかの地域に比べてその扱いがシビアですので、ご注意下さい!

しかも、モイスは無機質系材料。煙や有害物質が発生しません。モイスTMは国土交通大臣認定の不燃材。
薄くても火に強く、さらに無機質系材料が主な原料なので、
煙や有害物質を発生しません。

④透湿性能がある!

そしてモイス、その最大と私が勝手に考える特徴は壁体内部の環境を整える透湿性です。

壁体内部とはその字のごとく壁の中の事です。ここで結露が常時出来る様な事が起きますとその水分により柱が痛むばかりではなく断熱材にもダメージを与えてしまいます。健康な方は内臓が丈夫なんていいますが、お家の場合は壁体内が健康な家は丈夫なのです。つまり見えない部分をキチンと考えつくる事で建物全体の耐久性を高める事が出来る訳なんですねぇ~
その点、モイスは壁体内が結露が発生するような高湿度領域になるとその透湿性により自らの透湿抵抗を下げて屋外へ湿度を吐きだす事が出来るのです!

デメリット

モイスのいいところばかり列挙しましたが、もちろん、デメリットもあります。まずはコスト。付加価値のある素材ですが、素材だからこそか、ほかの面材に比べて高額です。あとは、重いです。これは、僕たち作り手が踏ん張ればよいので、たいしたデメリットではないですね笑

まとめ

一言に耐力面材といっても、色んな特徴があります。耐震や気密性などを考えると、筋かいではなく耐力面材の一択となります。詳しくはこちらの記事に↓

耐力壁は何がいい? 構造用面材と筋かい 耐震性と断熱性と気密性

耐力壁にも色々と種類があります。どのようなものが良いか一度立ち止まって、ご検討下さい。おすすめのひとつがモイスです。

番外編 ⑤消臭性能

モイスには活性炭のような調湿、消臭効果があります。お家の中で湿度があって消臭出来るといい所・・・・という事で、玄関収納の棚にモイスをよく使用します。外壁が出来ると隠れてしまう優秀なモイスに少しでも陽の目の当たるところへとの思いですが、そんなに陽の目にはあたってないですね笑 現場ででた端材の有効活用です。

造作玄関収納の棚板にモイス
造作玄関収納の棚板にモイス

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地震

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。今日は随分過ごしやすい一日でしたが、地震にはビックリしましたね。震度4との事でしたが、先日も地震があったばかりなので、怖かったですね。

実は阪神・淡路大震災の時に僕は学生で神戸にいてまして、あの地震を体験してしまったんです。今日ぐらいの震度4の揺れはそれまでも経験した事があって、あぁ地震かなんて揺れの瞬間は思ってたんですが、その揺れがドンドン、ドンドン激しくなっていってそのままずっと激しく揺れ続ける様な錯覚に襲われたのを今でも覚えています。

幸い住んでましたオンボロの学生寮が地震に耐えてくれたお陰で僕は難を逃れましたが、皆さんご存知のようにたくさんの尊い命が失われてしまいました。

僕が地震に強い事が建物の最低限持たなければいけない性能と考えているのはこの時の経験から来ています。

オンボロ寮が耐えれたのは、今思うとたまたまだったかもしれません、が、僕たちが建てる家はたまたまでは決していけないのです。きちんとした設計ときちんとした施工でこれからもより地震に強い建物を建てていきたい。そう改めて痛感した、今日の地震でした。


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天然砕石パイル工法で地盤改良をやってみました! メリットは?

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。新しく始まってますお家づくりで前から気になっていました天然砕石を使った『天然砕石パイル工法』を採用しました。

地盤改良工事とは

地盤改良とは地盤調査の結果、建物を建てるのに軟弱な地盤を補強する為に行う工事です。私がこの仕事を初めて約20年程となりますが、その昔はそこまでする必要があるの?などのご質問を受けたりしたものですが、今ではすっかりポピュラーとなった工事です。住宅瑕疵保険に加入する場合も地盤調査の結果と共に、軟弱な場合はその措置つまり地盤改良についても記述しないといけませんので、必須となった工事とも言えます。

今までの地盤改良は大きく分けて3つ

地盤調査の結果により工法は選定せれています。大きく分けで3つあります。1つめは主に地盤の表面が軟弱な場合に行う『表層改良工事』こちらは表層の地盤(概ね地盤面より2m)をセメントが固めるものです。2つめは支持地盤が地中の深い所にある場合に行う金属製の鋼管杭を使った『鋼管杭工法』支持地盤が10mを超える様な場合がこちら。そして3つめが『柱状改良工法』こちらは地盤面に孔をほりそこにセメントで建物を支える柱をつくっていくものです。支持地盤が10mまでが守備範囲で住宅の地盤改良工事だと一番出番の多いポピュラーな工法です。この様に敷地の建物を支える事の出来る地中にある支持地盤の深さによって適した工法が変わってきますが、3つとも固い地盤(支持地盤)に建物の重さを到達させる事によって建物を安定させようとするものです。

天然砕石パイル工法とは

『天然砕石パイル工法』を行っている『ハイスピード工法』のサイトにはこのように書かれています。ややこしいですが、『天然砕石パイル工法』は『ハイスピード工法』と名づけられています。

“ハイスピード工法は、天然の砕石を柱状に詰め込むことで、地盤そのものを強くする技術です。砕石はその隙間が水に通りやすいため、地震の揺れにより上昇した水圧(水)は、砕石パイルを通じて外部に排出して、液状化の影響を抑制します。”

『ハイスピード工法』H・P

工事の方はこのように進んでいきます。天然砕石を地盤に直径40センチほどの穴をほり、そこに天然砕石を転圧をかけながら施工していきます。専用のドリルには計測器が設置されており、そこデータをもとに工事は行われていきます。

天然砕石パイル工法の施工イメージ

工事完了後には目標の数値が出ているか地盤調査を再度行いますので、改良工事の結果が目視出来る点はつくり手の工務店として安心です。その時に目標の数値が出ていないと再施工となるとの事ですが、計測器を使っての工事ですので再施工は当工務店の施工会社さんではご経験がないようです。

車両の重みを利用して『平板載荷試験』で確認します
車両の重みを利用して『平板載荷試験』で確認します

支持地盤の深さが概ね6mぐらいが守備範囲との事ですので、『表層改良工法』や『柱状改良工法』と比較検討する工法となります。もちろん住宅瑕疵保険会社の認定工法でもあります。

メリット

H・Pにも書かれているように液状化に効果があるのも良いです。それから将来的に建物を解体しないといけない時が来た場合セメントを使った『柱状改良工法』ではそのセメント杭も撤去しないといけないですが、この方法だと天然砕石なのでその必要がありません。また同じく天然砕石なので自然にもやさしいのも魅力です。工程や建物の品質を預かる工務店としてはセメントの様に固まる期間を置かなくてよく、結果がしっかりと前述のごとく試験により目視出来るのがいいですね!

費用

費用としては柱状改良工法と同じぐらいという印象です。もう少し費用が抑えられたらと個人的には感じましたが、絶妙な金額設定なんでしょうね。

まとめ

施工工事店の方も丁寧な方でしたし、デメリットらしいデメリットもないので、これからは『天然砕石パイル工法』をファーストチョイスで検討していきます。

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Q1コラムのご案内 耐震性の高い注文住宅をつくるコツ

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。先日のブログでご紹介しました新住協関西支部の仲間でつくったポータルサイト『注文住宅なら体と財布にやさしいこれからの家 新住協のQ1住宅』を始めているご報告をさせて頂きましたが、その中で仲間で持ち回りでコラムを書いてます!私も『耐震性の高い注文住宅をつくるコツ』と銘打って書かせて頂きました。

耐震というと○○工法や免震装置を使用、はたまた実物大での実験などがキャッチコピーとして使われてます。確かにどれも正しいと思いますが、実はこれよりもっと大切な事があります。その辺りをコラムにまとめてみましたので、良かったらご覧になって下さい。よろしくお願いします!

『注文住宅 耐震性の高い注文住宅のコツ』

屋根工事も着々と 大切な棟換気

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。カラ梅雨も終了しすっかり本来の梅雨空です(涙)天気予報を見ながらの工事の段取りはまだまだ続きそうです。ですけどもカラ梅雨の恩恵を大いに受けて屋根工事も大かた完了する事が出来ました。屋根がある安心感はすばらしいです(笑)

家を建てるのは一生に一度の大仕事です。(なかには2回、3回の方もいらっしゃるかもしれませんが(笑))ですので、建てた以上は家には長持ちしてもらいたいと考えるのは常です。これは造り手である僕たちも常々考えている事です。もちろん、住まい方やメンテナンスなので建物の寿命も変わってくるかもしれませんが、より大切なのは建てている時に長持ちする様に考えて造る事だからです。

外壁面に通気層を設けて躯体の乾燥状態を保つ工法もそのひとつ。すっかり市民権をえて一般的な工法といっても良くなりました。これによって万が一外装材から侵入した雨水などは通気層を通じて排出されたり、通気層によりその部分は乾燥状態なので躯体にダメージをあたえるまでの影響を抑制する事ができます。(外装材の1次防水、この部分を2次防水と考えます。)余談ですが、しっかり、軒をだして、庇をつけて雨水が外壁にかかりにくくする様にする事も大切です。これは先人達の知恵です(笑)

旭・デュポンフラッシュスパン プロダクツ株式会社さまH・Pより

また、建物上部の断熱の方法は屋根断熱と言われるものと天井断熱と言われる二つがあります。断熱ラインをどこにとるかによっての差でどちらが優れているかではなく、もとめる住まい方にはどちらが適しているかが大切になってきます。

マグ・イゾベール株式会社さまH・Pより

ですけども、屋根断熱、天井断熱に関係なく大切なのが屋根、野地板の通気です。天井断熱は小屋裏換気があれば躯体の換気を行えると考えますので、野地板の通気は必要ないと考えがちです。しかし、外壁と同じ様に野地板の乾燥を考えると野地板のすぐ下に通気層があることはとても有効です。暖かい空気は上へ上へとのぼっていきます、一番高い棟の部分に換気口を設ける事は自然の摂理にそった方法なのです。また、通気層があると屋根においても万が一、1次防水の屋根材から雨水が侵入しても2次防水ルーフィング、野地板が乾きやすい状態にする事が出来るのでこれが重要になってきます。

マグ・イゾベール株式会社さまH・Pより

以前の記事 屋根断熱 通気層と気密層 段取りと手順

またその棟の換気ですが、屋根一杯に連続して設ける事によってよどみなく通気を出来る様にしておくことも重要。これは野地板の施工中の画像ですが、ちょうど棟の部分に棟換気用のスキマがあいてあるのが分かります。この様に事前に考え準備して、きちんと工事を行う事が長持ちする建物へと続いていきます。実は完成すると隠れてしまう見えない所には色々な知恵や工夫がなされているのです。

ちょうどカラ梅雨の頃、私も現場で作業をしていました。汗をかいても乾燥しているのですぐに乾いて、暑いながらもさわやかな天候でしたが、今は湿度が上り汗がなかなか乾かないので、雨や曇りでも蒸し暑く感じます。野地板には常に乾燥したカラ梅雨を感じて貰いたいものです(笑)

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鉄筋工事 瑕疵担保保険配筋検査と構造計算

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。

今日の日差しは夏の様相です。帽子がないとキツイぐらい、そんななか鉄筋工事の完了に伴う『瑕疵担保保険』の鉄筋の配筋検査が行われました。それに先だって自主検査も行ってますのでドンと来いの心境ですが、それでも検査モノは緊張が付き物です(笑)さてさて気になる検査の方は指摘もなく無事に合格、これで次のベースコンクリート打設工事に進めます。

検査を終えた鉄筋さん達、綺麗な配筋が施されています。この辺りは事前の打ち合わせときちんと伝わる図面が大切だと考えております。あっそれと今までの一緒にお家つくりをしてきた蓄積も重要です!

今回は以前にも書きましたように敷地に高低差があります。擁壁を行う事も検討しましたが、コストや配置計画などで今回のお家は深基礎といわれる形状の基礎となりました。その為、深基礎部分の鉄筋の配筋などの検討が必要となり色々と悩みましたが初めて構造計算を取り入れました。きちんと計算した根拠のあるものがあると設計士としても安心ですし、それを基に施工図も書けるので巾が広がった気分です。ひとつひとつの事を丁寧に読み解き考え、丁寧につくっていきたいなと改めて思った次第です。この辺りにつきましてはまた別の機会に書きたいと思います!

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注文住宅 寒くない!?吹き抜けをつくるメリットデメリット① ポイントは2つ

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。

大工造作の完了した現場の画像
大工造作の完了した現場

こちらのお家では南側からの採光や日当たりが冬の間厳しいのでそれを解消する為に吹き抜けのあるお家となってます。1階部分では日当たりが望めなくても高い位置にある2階部分の窓からは採光や日当たりが得られるため、こんな時に吹き抜けは威力を発揮してくれます。しかし、そんなメリットがある分、デメリットもあります。それではメリットデメリットを上げながら吹き抜けって実際イイの?について考えていきましょう!

吹き抜けのメリット

1.日当たりが良くなる

周りの環境の影響で1階にあるリビングやダイニングなどに採光が採り難かっても高い位置にある窓のお陰で日当たりが良くなります。これ対しては2階リビングなどでそれと同じ効果を得る事も出来ますが、リビングが1階がよいか2階が良いかはまた別のお話ですので悪しからず(笑)

2.1階と2階が繋がる

最近は廊下のないワンルーム的なプランが多くなっています。これによって上手く居場所を散りばめる事で、同じ空間でも家族が気配を感じながら過ごす事が出来ます。吹き抜けに面した2階の部屋に窓など設けるとさらに、1階と2階とも繋がる事が出来ます。これを最大のメリットと考える住まい手や建築家の方もいらっしゃいます。

3.開放感のある空間となる

吹き抜けと設ける事によって1階と2階が立面的にワンルーム化する事によって開放感のある空間となります。あえて、吹き抜け空間までのアプローチの天井高を抑える事によってその対比によって、より開放感を得られたりも出来ます。

吹き抜けのデメリットとその解消方法

1.2階のスペースが吹き抜けにとられてしまう。

吹き抜けを設ける事によって、2階の部屋にする事が出来たスペースがとられてしまいます。これについては1階の日当たりが良くなる恩恵と2階スペースとのどちらを取るか!?的なお話となるのと同時に設計士の腕の見せ所でもあります(笑)

2.掃除や照明器具のランプの取替が大変

照明器具に関してはLED化によってランプ自体の寿命が延びた事が大きいです。あとはブラケット(壁付けの照明器具)を中心とした照明計画もお薦めです。吹き抜け空間とブラケットの相性は良いです。 窓の掃除はやはり、大変です。このデメリットの解決策にキャットウォークを設けるなどがありますが、まだまだ課題が残る所です。

3.耐震性が心配

吹き抜けを設ける事によって構造的には2階の床に大きな穴が出来てしまいます。それによって耐震性が落ちてしまいます。しかし、きちんと構造計画が行われ耐震等級2や3の注文住宅であるなら、その心配がなくなります。

4.光熱費が掛かるのでは!?

吹き抜け空間は大きかったり、2階の部屋と繋がったりしているので並みの(次世代省エネ基準)気密断熱性だと余分に光熱費が掛る事が起こります。しかし、それを上回る気密断熱性を持った注文住宅ではその大きさや繋がりがメリットとして働いてくれます。

まとめ

ずばり吹き抜けが実際にイイの!?で一番最初に検討しなくてはならないのは耐震性と気密断熱性です。この2つがきちんと備わった注文住宅なら吹き抜けと設ける事のデメリットは窓の掃除ぐらいとなります。日当たりの悪い敷地や吹き抜けを設けたい場合はまず、その2点をきちんと対応してくれる造り手に相談する事をお勧めします。そんな大切な耐震性や気密断熱性については次回詳しく記事にしていきます。 今回のお家は吹き抜け空間がスッキリしてますよね!?この辺りの秘訣をご紹介出来ればと思ってます!

大工造作の終わった吹き抜けリビングの画像
大工造作の終わった吹き抜けリビング

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筋違 と 偏心率

和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、谷中幹工務店の谷中伸哉です。まだまだ寒い日が続きますね(涙)この一週間ずっと風邪気味な僕が言うのもなんですが、皆さんお体に気を付けて下さい。

さて、現場では筋違が取り付けられています。筋違は、地震や台風の水平力に対抗するお家にとって重要な部材です。ただ取り付けれてばイイ訳ではなく、建物全体にバランスよく配置しないといくら筋違の量が多くても、弱い建物になってしまいます。それは、なぜか?先ほど出ました水平力は建物の重さの中心つまり重心に作用すると考えられてます。

また筋違も配置によって、剛心といって水平力に対抗する力の中心点が求められます。この重心と剛心のずれが大きいと地震時などに建物が大きくねじれてしまう事になり、建物が損傷してしまう事が考えられるのです。

重心と剛心のずれは 偏心率 としてあらわされ数字が小さいほどずれが小さくなっていきます。法令上では0.3以下にするようになってますが、普段、僕が設計する場合は0.15以下を一つの目安になるべく、0に近づけるよう取り組んでます。

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