木の床板 無垢フローリングの選び方 杉の場合
和歌山県田辺市を中心に『木の家』の注文住宅の新築、リフォーム、リノベーションを行ってます、
谷中幹工務店の谷中伸哉です。床材は当工務店では木の床。無垢フローリングを採用しています。
無垢フローリングには大きく分けて木の性質から針葉樹と広葉樹に分けられます。
針葉樹には『杉』や『桧』というポピュラーなものがありますが
今回は『杉』についてご紹介したいと思います。
杉材とは その特徴
木の床。杉無垢フローリング、当工務店では良く採用される床材になります。
紀伊半島の山では戦後の植林の関係で杉や桧を良く見かけます。
その辺りは以前訪れた広葉樹が良くみられる信州と大違いです。
実は杉は日本の独自の固有種でもあります。
そんな杉の無垢フローリング(床板)はその足触りの暖かさと、
心地よい歩行感(柔らかさ)が特徴で私の好きな素材の一つです。
節によってコストが変わる!?
木材はその節の大きさなどで等級が定められていたます。
節のある一等からごく小さい節のある上小節、最後のムジは節が見当たらないものです。
コストも一等材が一番抑えられ、上小節、無地の順番に上がっていきます。
節は木の生長の過程で枝が包み込まれたものです。
節を少なくしようとすると、こまめに枝を落したりして手間を掛けた管理が必要となってきます。
その為、一等材に比べて上小材やムジ材のもの方が手間が掛っている分コストが上がっているのです。
前述のごとく節は枝が木の生長過程で包み込まれたモノです。
節のある杉無垢フローリングをみて、山ではどんな感じだったんだろうって考えると
山と住まいが繋がった様に感じる事も出来るのではないでしょうか?
木に枝があるのが当たり前の様に木に節があるもの当たり前なのかもしれません(笑)
節にも種類がある 生き節と死に節
その節にも生節、死節とがあります。生節はその名の通り生きたまま包み込まれたモノ、
死節は枯れてから包み込まれたモノをさします。
死節はあとからポロッと抜け落ちる事がありますのでしっかりと補修をしておかないといけません。
右から3番目の節が補修されたものです↓
一等材と上小節・ムジ材はどちらが良いのだろう?
一等材が良いか上小材やムジ材が良いかは、木そのものとしては変わりがないので、
はっきり言って好みの世界です(笑)
節をどのように感じられるかは個人差が大きいです。
施工例を見せてもらったりしながら、ご自分の好みを再確認するもの大切な作業です。
コストなども合わせて検討して頂けたらと考えてます。
検品が大切です!
また同じ一等材でも色目や節の入り方は様々です。そこで張る前の全数検品が大切になってきます。
全ての床板を一枚ずつ品定めして使う場所を決めていきます。
一等材といっても綺麗な材も結構入れてくれてます。綺麗な床板は良く見える場所に、
本来の一等材らしく節のある材は納戸や押入、あまり見えない所に使っていきます。
無垢フローリングの施工に慣れた工務店さんなどではこういった事も行ってもらえると思います。
適材適所。節のある木もきちんと使う事が山を大切にする、維持する事に重要な事だと考えてます。
そうやって山の木に対してお金を使う事で山を育てたりする費用が捻出される訳ですから。
しっかりとした乾燥を
杉材は乾燥の難しい木材です。その乾燥には無垢フローリングを作る製材所のノウハウが大切です。
無垢フローリングをよく施工される工務店さんなどでは、そういったルートもお持ちだと思います。
まとめ 向かない方もいらっしゃいます。
と言っても杉材は季節による収縮があるものです。フローリングとフローリングがすいてきたりします。
それがゆるせないって方には無垢杉フローリングは向かないですので、採用を見送られる事をお勧めします。
どんなものでも長所と短所があります。そしてそれに対しての感じ方は十人十色です。
見て触って、ご自分の住まいのパートナー探しを楽しんで下さい。
杉の床板を採用されたお家の施工例↓
杉床板 うづくり仕上げ
杉の床板の表面の仕上げに浮造り(うづくり)といわれる方法もあります。
浮造(うづくり)仕上げとは木目の柔らかい部分(春目)を磨いてへこませる事により、
堅い部分(秋目)の木目を浮き立つようにした仕上げ方法です!
木の表面を強くして傷が付きにくくする効果もあるとの事ですが、その際立った木目の美しさや、
えも言えぬデコボコとした足触りが魅力です!
記事にしていますので、良かったらご参考にして下さい。
番外編 コルクタイル 床
サニタリーやトイレに無垢の床板を使うのはすこし抵抗があるもの。
そこで、登場するのがコルクタイル。
コルクはワインの栓に使われているように水に強い自然素材です。
そんなコルクタイルについてまとめた記事もありますので、ご覧ください!
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